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Richard Devine アーティストプロフィール アーティストHP (text by ) アルバムタイトル リリースデータなど 本文 (text by ) 名前 コメント
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どんな人なのこの人 (1「・ω・)「 コテハンでこの顔文字を使います。 基本的にヘタレ(`・ω・)(キリッ たぶん温厚。マイペース。きっと根は真面目な子。そしてヘタレらしい。 にわか東方厨。原作はほとんどやってないようです。 スカイプ厨。通話と聞くと駆け付ける。 音楽をこよなく愛す。 唯一、一般の人に誇れるのはギターなんだとかっていう噂。 ご飯をあんまり食べない。餓死勢である。 注:なお、餓死勢にはおわたんも含まれます。 顔文字を無駄に使いまくる。(。-`ω´-)シカタナイネ 非セミ勢 非想天則のこと メイン衣玖さん。きっとヤル気勢。ヤル気勢でいたい。 ほぼ天則デビュー状態。上手くはない。発展途上・・・でありたい。 ふるすろっとる!さんに弟子入りしております∩( ・ω・)∩ その他の活動 手広くやってます。うい。 歌を歌ったりしてます 生放送したりしてます たまに暇つぶししてます 同人活動してます 最後に一言ありますか? イケメンはセミ食って寝てろ!
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地霊 -CHIREI- サークル:SOUND HOLIC Number Track Name Arranger Lyrics Vocal Original Works Original Tune Length 01 subterranean stream MasKaleido - - 東方地霊殿 地霊達の起床 [02 08] エネルギー黎明 〜 Future Dream... 02 廃獄ドリームランド MasKaleido Nana Takahashi Nana Takahashi 東方地霊殿 少女さとり 〜 3rd eye [04 13] 03 HAZARD☢AREA 709sec. Nana Takahashi Mayumi Morinaga 東方地霊殿 旧地獄街道を行く [03 53] 華のさかづき大江山 04 HOLY WORLD MasKaleido MOKKU YURiCa/花たん 東方地霊殿 ラストリモート [05 12] 05 sing for you, pray for you 709sec. MOKKU 709sec. 東方地霊殿 廃獄ララバイ [03 48] 死体旅行 〜 Be of good cheer! 06 Swing and Jive! MasKaleido Renko 3L 東方地霊殿 霊知の太陽信仰 〜 Nuclear Fusion [03 15] 07 DARK HALL DISCO 隣人 隣人 aki 東方地霊殿 暗闇の風穴 [04 20] 08 死体旅行へようこそ! MasKaleido GUCCI お燐(CV Nana Takahashi)/お空(CV Mayumi Morinaga) 東方地霊殿 死体旅行 〜 Be of good cheer! [03 43] 霊知の太陽信仰 〜 Be of good cheer! 09 GOLD THREAD OF SPIDER MasKaleido Nana Takahashi Nana Takahashi 東方地霊殿 暗闇の風穴 [03 28] 封じられた妖怪 〜 Lost Place 10 SAD EYE 709sec. MOKKU YURiCa/花たん 東方地霊殿 ハルトマンの妖怪少女 [04 13] 11 downhearted madness 隣人 隣人 Nana Takahashi 東方地霊殿 ハートフェルトファンシー [04 03] 12 エメラルドの涙 zikee MOKKU CALEN 東方地霊殿 緑眼のジェラシー [05 15] 詳細 第十四回博麗神社例大祭?(2017/5/7)にて頒布 イベント価格:1,000円 ショップ価格:1,540円(税込) Guest 隣人(ZYTOKINE / CYTOKINE) Renko(ORANGE★JAM) YURiCa/花たん(THE OTHER FLOWER) 3L(NJK Record) レビュー 名前 コメント
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TANICHIAKI / 谷 千明(bot) Web 自己紹介 ※一時間に一回呟くだけのbotです。現在reply未対応。※調整中。 最近のつぶやき 新着記事は見つかりませんでした。
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《Mesa Chicken》(メサ・チキン) #whisper 恥さえ捨てれば、デメリット無しの2マナ2/2飛行クリーチャー。 レオニンの空狩人/Leonin Skyhunterが出るまではそこそこ強かった。恥さえ捨てれば。 今となっては恥の捨て損。空しいものである。 しかし考え方によっては、普段はハリケーン/Hurricaneが効かず、地震/Earthquakeに対応して飛行を持たせられる、などの長所もある…ような気がする。 このようなカードに実用性を求めるのがそもそもの間違いなのかもしれない。 ニワトリデッキに入れるか、もしくはエンターテイメントの一環として使ってあげましょう。 ちなみにイラストは「威厳があるように見えるニワトリ」と指示したそうだ。 フレイバー・テキスト (日本語訳は あんかば カードリストより引用) "Lo! lord of layers proudly comb-crested Hero to hens father to feathers Crowing sun-caller weaver of wattle Elder to eggs." -Rooster Saga “おお! 卵鶏の王よ、堂々とした素晴らしきトサカよ 英雄はめんどりに 父は羽根に 太陽を呼ぶそのときの声 震えるのど肉 卵の前よ” −雄鶏のサーガ 韻を踏んでいたりと芸が細かい。威厳もある・・・のか? 関連カード アングルードのコモンのニワトリ(ニワトリを作るカードも含まれる)。 Fowl Play Poultrygeist Chicken Egg Free-Range Chicken 参考 カード個別評価:Unglued系
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前奏曲 第一幕 (船の甲板の上にテントを張ってしつらえられた部屋。はじめのうち、舞台後方は豪華なカーテンで完全に閉めきられている。舞台横には、船室に通じる狭い階段がある。イゾルデは寝椅子に横たわって枕に顔をうずめており、ブランゲーネはカーテンを少し開けて、船べりから景色を眺めている。) 第一場 一人の若い水夫の声 (マストの高い位置から聞こえてくる。) 西のほうへと 眼差しは向かうのに、 東を指して 船は進む。 新鮮な風が故郷へと 流れゆく。 僕のアイルランド娘は どこにいるんだろう? 僕の帆を膨らませるのは きみのため息なの? そよげ、そよげ、風よ! ああ、寂しいな、僕のかわいい人! アイルランドの娘、 気性が激しいけど、かわいい人! イゾルデ (かっとなって身を起こし) 私をからかうのは誰? (うろたえたようにあたりを見まわして) ブランゲーネ? ねえ…ここはどこなの? ブランゲーネ (カーテンの間から) 西のほうに、青々とした草地が 見えてきたわ。 船は揺れもせず、順調に 進んでいるようよ。 海は穏やかだから、夕暮れまでには 無事到着すると思うけれど。 イゾルデ どこに? ブランゲーネ もちろん、コーンウォールよ。 イゾルデ いやよ! 今日も明日も絶対いや! ブランゲーネ (カーテンを下ろし、あわててイゾルデのほうに 飛んでくる。) 何ですって?お嬢さま! イゾルデ (荒々しいがぼんやりとした様子で) この家系はだめになってしまったんだわ! 祖先の役立たず! お母さまはあの力を どこにやってしまったの? 海も嵐も自在に操れたはずよ。 魔術師とか言いながら おとなしすぎるじゃないの、 ちょっと珍しい薬を作るだけだなんて! あの大胆な魔力が 私の中で蘇ったらいいのに。 この心の中から出てくるはずよ、 隠れているだけなんだから! 風に私の頼みを聞いてもらうわ。 この風ときたら本当にぐずぐずしてるのね! 出ていらっしゃい、戦いをはじめるのよ。 嵐を起こして! 猛り狂うような渦を巻いて、 破壊的な嵐にしてちょうだい! この寝ぼけたような海を たたき起こして、 奥底に潜む恐ろしい欲望を 掻き立てるのよ! 獲物を見せて、 海が荒れるようにして! このばかみたいに頑丈な船を砕いておしまい! 粉々になった破片を飲み込んで! 風へのお礼には ここで生きている人たちの命を あげることにするわ! ブランゲーネ (ひどくおびえ、イゾルデをなだめようとしながら) ああ、どうしましょう! ほんとうに、どうしたら! こんなことになるんじゃないかと思っていたのよ。 イゾルデ!お嬢さま! 大切なお嬢さま! 何を隠していらしたの? ご両親の前でも まったく涙をお見せにならず、 残される人々に ほとんど挨拶もなさらなかったじゃないの。 故郷を出る時も つんとして押し黙ったまま。 航海中も 青ざめ、口も利かない。 お食事もとらなければ、 お眠りにもならず、 こわばったままみじめな様子で、 取り乱すばかり。 こんなお姿、 見るに忍びないわ、 どうしていいか分からないまま、 ただただ様子を見ているだけだなんて。 さあ、おっしゃって、 いったい何を気に病んでいらっしゃるの? 何もかも話してくださいな、 いったい何がお嬢さまを苦しめているの? イゾルデお嬢さま、 大切なお嬢さま、 お心を開いて、 ブランゲーネを信頼して、話して。 イゾルデ 風を!風を! 窒息しそう! 開けて!そこを広く開けて! (ブランゲーネは急いで中央のカーテンを開ける。) 第二場 (船の右舷まで見えるようになる。船べりの向こうに海が広がり、地平線が見える。中央のマストの周りでは船員たちが働いたり、寝そべったりしている。その奥には騎士や小姓たちが船べりに沿って横になっている。彼らから少し離れたところにトリスタンが立ち、腕を組んで、海を見つめながら物思いにふけっている。その足元にはだらしない恰好でクルヴェナールが寝そべっている。マストの高いところからふたたび若い水夫の声が聞こえてくる。) 若い水夫の声 (マストのほうから、姿は見えない。) 新鮮な風が故郷へと 流れて行くけど、 僕のアイルランド娘は どこにいるのかな。 僕の帆が膨らむのは きみがため息をついているから? そよげ、風よ、そよげ。 いとしい人、さびしいよ。 イゾルデ (すぐにトリスタンを見つけ、その姿に釘づけになったまま、ぼんやりとつぶやく。) 私のために選ばれたと思ったのに、 失われてしまった。 気高く、穏やかで 勇敢だけど、意気地なしな人! あの人は死に捧げられたも同然だわ、 その頭も、その心も! (気味の悪い笑い方をしながら、ブランゲーネに) あの人をどう思う? ブランゲーネ (イゾルデの視線を追って) どなたのこと? イゾルデ あそこの英雄よ。 私の視線から 目をそらして、 恥ずかしそうに よそを向いている人。 ねえ、あの人のこと、どう思って? ブランゲーネ トリスタンのことなの、 お嬢さま? 世界の奇跡のような方だわ。 誰からも讃えられて、 並ぶもののない英雄。 魅力的で、宝のような方よ。 イゾルデ (ばかにして) 殺されるのが怖いから あの人、必死で逃げ回っているのよ。 当然よ、死人みたいな花嫁を おじさまのために引きずってきたんですものね。 こんな話し方では 意味が分からないかしら? 自分で確かめてみたらいいわよ。 あのわがままな男に聞いてみて、 私に近づく勇気があるかどうか。 あの意気地なしの英雄さんは 王女に心細やかな気遣いをするどころか、 ていねいに挨拶することさえ 忘れているわ。 とにかく「並ぶもののない英雄」に 私の視線が届かないようにばかり注意を払って! それもそのはずよ、 わけはあの人自身がよく知っているはずだわ。 さあ、あの高慢ちきのところに行って、 王女の言葉を伝えて。 私に仕える用意をして、 直ちにくるように、ってね。 ブランゲーネ あなたに挨拶するように 頼めばいいのね? イゾルデ 自分の身ばかり大事にする男に 命令してちょうだい。 王女たるイゾルデを 敬うように! (イゾルデが高圧的な態度で促すので、ブランゲーネはそばを離れ、働いている船員たちの間を縫っておずおずと右舷のほうに歩いて行く。イゾルデはじっとブランゲーネを見送りながら、後ろ向きに寝椅子のほうに引き返し、続く場面の間そこに座っているが、その目は右舷のほうに向けられたまま決してそらさない。) クルヴェナール (ブランゲーネが来るのを見とめ、体は起こさないままトリスタンの服を引っぱって) 気をつけたほうがいいぜ、トリスタン! イゾルデのお使いだ。 トリスタン (はっとして) えっ、何だって?イゾルデ?… (ブランゲーネが彼の前に来てお辞儀をすると、急いで気を取り直し) 王女様から何か? それほどていねいな態度で、 いったいどうなさったのです? 何か伝言でも あられるのですか? ブランゲーネ トリスタンさま。 私のお仕えするイゾルデが あなたとお会いしたい、と 望んでおります。 トリスタン 船旅が長くて退屈しておいでなのですね。 でも、もうすぐ終わりますから。 太陽が沈む前に 陸につくと思います。 王女様がお命じになることなら 何でもいたしますが。 ブランゲーネ では、トリスタンさま、 王女のもとに来ていただけますわね? 王女はあなたに会いたがっていますから。 トリスタン コーンウォールの緑の草原が もうすでに見えてきています。 国王は王女の到着を 心待ちにしているんですから。 あともう少しで王女様を 叔父のところにお連れします。 この役目を人にさせたりして、 責任放棄はしないからご心配なく。 ブランゲーネ トリスタンさま、 よく聞いていただきたいわ。 王女はあなたの奉仕を 望んでいます。 すぐいらしてください。 彼女はあそこで待っているのよ。 トリスタン 僕はどこにいようと 何をしていようと、 心を込めてお仕えし、 尊敬しています。 今この瞬間に 舵を放したりしようものなら とてもじゃないけどマルケ王の国に たどり着けなくなりますから。 ブランゲーネ トリスタン、いえ、トリスタンさま、 いいかげんにしてもらいたいわね! 私みたいなばか娘の言うことでは、 分からないとでも? だったら王女の言葉をそのまま聞かせてあげるわ! こう伝えるように言われたのよ。 「自分の身ばかり大事にする男に 命令しなさい。 王女たるイゾルデを 敬うように」 クルヴェナール (ぱっと起き上がって) 私が答えてもいいかな? トリスタン (静かに) 何て返事するんだい? クルヴェナール じゃ、イゾルデさんに こう伝えてもらおう。 彼はアイルランド娘に イングランドの王冠を 譲ってやったんだ。 お嬢さんのわがままになんか つき合っている暇はないね。 おじさまに彼女をお渡しするんだから。 トリスタンは英雄で、 しかも世界の統治者なんだぞ! さ、言ったとおり伝えといで。 イゾルデが千人くらい怒りだすだろうがね! (トリスタンは身振りでやめさせようとし、ブランゲーネはかんかんになって来た道を引き返す。クルヴェナールはためらいがちな様子で去っていく後ろ姿に向かって、力いっぱい大きな声で歌いかける。) 「モロルト殿は海を渡って コーンウォールへ行った、 貢ぎ物を取りたてようとして。 広大な海に浮かぶ ちっぽけな島。 そこで彼は埋められた。 でもその頭はアイルランドで さらし首、 イングランドが ちゃんと貢いだ証さ。 いいぞ!我らが英雄のトリスタン、 見事な貢ぎ物!」 (トリスタンに叱られ、クルヴェナールは船室へ下りて行く。ブランゲーネは転がるようにイゾルデのところに戻ってきて、後ろ手にカーテンを閉める。その間に船員たちが歌う声が響いてくる。) 男たち 「でもその頭はアイルランドで さらし首、 イングランドが ちゃんと貢いだ証さ。 いいぞ!我らが英雄のトリスタン、 見事な貢ぎ物!」 第三場 (イゾルデとブランゲーネだけになり、ふたたび後方はカーテンに遮られて見えなくなっている。イゾルデは絶望と怒りの混じった表情で立ち上がり、ブランゲーネは彼女の足元にくずおれる。) ブランゲーネ ひどいわ、ひどい! こんな目に遭わされるなんて! イゾルデ (もう少しで怒りを爆発させるところだったが、すぐに気を静めて) とにかくトリスタンのことを聞きたいわ。 詳しく話して。 ブランゲーネ お願いだから、お聞きにならないで。 イゾルデ びくびくせずに、きちんとおっしゃい! ブランゲーネ ていねいな言い方で 逃げられてしまったわ。 イゾルデ それで、あなたが強い口調で命じたら? ブランゲーネ 私があなたのところへ 来るように、と言ったら 何と返事したと思われて? 「僕はどこにいようと、 心を込めてお仕えし、 尊敬しています。 今この瞬間に 舵を放したりしようものなら とてもじゃないけどマルケ王の国に たどり着けなくなりますから。」 イゾルデ (つらそうに、苦々しく) 「とてもじゃないけどマルケ王の国に たどり着けなくなる」ですって? (キンキンした声でわめく) そうでしょうね!アイルランドから引っぱってきた 貢ぎ物を納めるためにね! ブランゲーネ 私があなたのお言葉を はっきりと伝えたら、 今度は忠実なクルヴェナールに・・・ イゾルデ そこは聞いたわ。 一言残らず、ぜんぶね。 さあ、あなたも私が侮辱されているのが 分かったでしょう? どうしてこうなったか、話すから聞いて。 あの人たちが こちらをばかにして歌うなら、 私だって歌い返してあげられるわ。 「みすぼらしい小舟が、 アイルランドの岸辺に 流れ着いた。 小舟の中では 重い病に苦しむ男が 哀れにも死にかけていた。 イゾルデの秘術は この男に奇跡をもたらし、 ふしぎな力と バルサムでもって、 イゾルデは男を苦しめていた傷を 優しく治療してあげた。 男は気おくれがしたのか、 タントリスと名乗ったが、 ほんとうはトリスタンその人だと、 イゾルデはまもなく見破った。 この素性のわからぬ男の剣には 刃こぼれがあり、 彼女が持っていた破片と ぴったり合ったから。 その破片はかつて 嘲りの意味を込めて 故郷に送り返された アイルランドの騎士の頭から見つけたものだった。」 ああ、あの時、私は心の底から 叫び声を上げたわ! 輝く剣を持って 男の前に行き、 モロルトの復讐をしようと、 厚かましい男を刺そうとしたの。 すると、ベッドに横たわったまま あの人はこちらを見た。… 剣でもなく、 それを握る手でもなく、… ただ、ひたすら私の目を・・・。 あまりに悲しそうな眼差しに、 私はかわいそうになってしまった! 振り上げた剣は・・・手から滑り落ちた。 モロルトが刺した傷も 治してあげたわ。彼が元気になって 自分の国へ帰り、 あの眼差しに私が悩むことのないように。 ブランゲーネ まあ、何てこと!気がつかなかったわ! 私がかつてお世話を手伝った あの方が? イゾルデ ついさっきあの男への称賛を聞いたわね、 「我らが英雄トリスタン」って。 彼こそあのみじめな男だったのよ。 彼は何度も何度も感謝を述べ、 私に永遠の忠誠を誓ったのよ。 その誓いをあの人は どう守ったと思って? 私がタントリスのまま、素知らぬ顔をして 見逃してあげた男が 今度はトリスタンとして 大胆にも戻ってきたの。 立派な船で現れ、 陸に上がってきて、 あろうことか、アイルランドの王位継承者たる私を、 コーンウォールの年老いた王、 あの人のおじに当たるマルケの妻として 求めてきたのよ。 モロルトが生きていたころだったら、 誰がこんな破廉恥なことを できたかしら。 貢ぎ物を納める立場だった コーンウォールのために アイルランドの王冠を求めるなんて! ああ、何てことかしら! 間接的に この恥辱を生み出したのは ほかならぬ私自身なんだわ! 復讐の剣を 突き立てることができないで、 力なく落としてしまったんですもの! その結果、私は奴隷も同然! ブランゲーネ 平和と友好が 皆の前で誓われた時、 私たちはほんとうに喜んだのに。 あなたがそんなに悩んでいらしたなんて とても気づかなかったわ。 イゾルデ ああ、ばかだったわ、 勘違いしただけだったのね! 気おくれして 黙っていたのが間違いだったわ! 私が心のうちに隠していたことを、 トリスタンは曲げて解釈して 口に出してしまったのね。 私は黙って あの人の命を助け、 敵の復讐からも そっと匿ってあげたのに。 私が黙って守ったからこそ あの人は元気になれたのよ。… それなのに、あの人は何でもしゃべったんだわ! 有頂天になって、 得意げに はっきりと、 私のことをこう言ったにちがいない。 「彼女は宝ですよ、 おじさん。 結婚相手にぴったりじゃありません? あのきれいなアイルランド娘を 連れてきましょう。 だいじょうぶ、 道ならわかりますから。 合図一つで すぐアイルランドに参ります。 そうすればイゾルデはおじさんのもの! ああ、冒険でわくわくするな!」 あなたなんか大嫌いだわ! あなたの頭に雷が下ればいいのよ! 復讐よ!死よ! 私たち二人とも死んでしまえばいい! ブランゲーネ (愛情のこもったようすで熱心にイゾルデのそばに駆け寄り) 可愛いお嬢さま!大事なお嬢さま! どうか気を静めて! すてきな王女様! かわいいイゾルデ! (イゾルデを徐々に寝椅子のほうに引っぱっていく) お聞きになって!いらっしゃい! ここに座って! 勘違いなさっているわ、 勝手に想像して怒ってはだめよ。 なぜそう妄想を膨らませるの? もっと正しく、きちんと判断しましょうよ。 トリスタンさまは あなたに恩義を感じているからこそ、 コーンウォールの王冠でもって 報いようとなさったんだわ。 そのようにしてあの方は 気高い叔父にも尽くそうとなさっているのね。 あの方はあなたに、 世界の誰もがうらやむような宝を差し出されたのよ。 ご自分に権利があった継承権も 名誉も諦めて、 あなたにそのすべてを譲り、 王妃として見上げておいでなんですもの。 (イゾルデはそっぽを向く) それに、あの方が マルケ王をあなたの夫に選ばれたことについても、 なぜそうお怒りになるの? 王があなたにふさわしくないとでも? 気品のある物腰で、 優しいお方なのに。 権力者の中で マルケ王のような方はいらっしゃらないわ。 世界に名だたる英雄も あの方には忠実に仕えておいででしょう? 妻としておそばにいたいと誰もが思うような、 そんな素晴らしいお方なのよ。 イゾルデ (こわばった目つきでぼんやりと) 愛してもくれない 素晴らしい男を いつも間近で見なければならない。 とても耐えられないわ。 ブランゲーネ どうしてそんなことを?ほんとうに困った方ね。 愛してもくれない、ですって? (優しくイゾルデを撫でながら、気を静めさせようとする) あなたを愛さないような男性が どこにいるでしょう? イゾルデを見て、 死ぬほど恋い焦がれなかったような人が どこにいたでしょう? でも、もしあなたに定められた方が 冷たくて、 魔法にかかったように あなたを退けたとしても、 そんな悪い魔術は すぐに封じてみせるわ。 愛の力には何物も太刀打ちできませんもの。 (少し声のトーンを落とし、親しげな様子で) お母さまの秘術を 覚えているでしょう? 何もかもよく配慮なさる お母さまですもの、 きちんと大事なものは用意なさってから あなたを送り出されたのよ。 イゾルデ (暗い声で) そうだったわ、 母の薬があったわね。 母の秘術はいつも 役に立ってくれる。 裏切りに復讐して、 心の苦しみから逃れたい。 あそこの小箱を持ってきて。 ブランゲーネ あそこには役立つものが入っているわ。 (細長い小箱を持ってきてふたを開け、 中身を見せる) これがお母さまの 魔法の飲み物よ。 これは痛みや傷のための バルサム。 これは毒を飲んでしまった時のための 解毒剤。 (小瓶を一つ取りだして) そして、最高にすばらしい薬は これよ。 イゾルデ ちがうわ。私のほうが良く知っているの。 あらかじめしっかりと 印をつけておいたから。 (ある小瓶を取りだして、見せる) この薬よ、私に役立つのは! ブランゲーネ (おびえて) 死の薬を! (イゾルデは寝椅子から起き上がり、船員たちの呼び声に不安を募らせながら耳を傾ける。) 船員たち (外から) ホー!ヘー!ハー!ヘー! マストに 帆をしっかり! ホー!ヘー!ハー!ヘー! イゾルデ 船足が速くなったんだわ! もう着くのね!ああ、いや! 第四場 (クルヴェナールがカーテンを開けて勢いよく入ってくる。) クルヴェナール さあ、お嬢さま方! よかったですね、もう着きますよ。 急いでご準備を! なるべく急いで頼みます。 (ちょっとよそよそしくなって) それからイゾルデさま、 あなたにはトリスタンさま、 つまりわたくしめの主人から 伝言がございます。 マストには喜びの旗がはためき、 かの国に到着することを告げております。 マルケ王の城に着くまで あと少しです。 ですから、イゾルデさま、 きちんと支度をしておいてください。 トリスタンさまがあなたの手を取り、 王の前まで導かれますから。 イゾルデ (はじめのうちは身震いしながら聞いていたが、今や気を取り直し、威厳をもって) トリスタンさまに、 私のあいさつを伝え、 そしてこう言ってちょうだい。 彼の傍らに立って マルケ王の前に行くようおっしゃるなら、 まずしかるべき手順を 踏まなくてはならないわ。 私はまだ あの償われていない罪に対するお詫びを いただいた覚えがないの。 ぜひ、私の赦しを乞うように言ってちょうだい。 (クルヴェナールは反抗しようとするが、イゾルデは高圧的に言葉をつづける) よく聞いて、 きちんと伝えなさい! 私は上陸するための 準備をする気も、 彼とともに並んで マルケ王の前に立つつもりもないわ。 あの償われぬ罪に関して、 彼がしきたりに沿って、 赦しを乞い、 水に流すよう 自ら願わないかぎりね。 赦すかどうかは私にかかっているのよ。 クルヴェナール わかりました。 伝えましょう。 どうなさるかはわかりませんが。 (彼は急いで去る。イゾルデはブランゲーネに駆け寄り、しっかりと抱きしめる。) イゾルデ それでは元気でね、ブランゲーネ! さようなら。 父と母にもよろしく。 ブランゲーネ 何なの?何をお考え? 逃げるおつもり? どこへついて行ったらよろしいの? イゾルデ (落ちつきを取りもどして) 聞いてなかったの? 私はここにいて、 トリスタンを待つのよ。 言ったとおりに してちょうだいね。 急いで償いの杯を 注ぐのよ。 わかったわね? (彼女は小箱から瓶を取りだす。) ブランゲーネ どの薬を? イゾルデ これよ。 黄金の器に これを注いで、 なみなみと満たすのよ。 ブランゲーネ (ぞっとしながら瓶を受け取り) 本気なの? イゾルデ 言うとおりにして。 ブランゲーネ これを・・・いったい誰に・・・ イゾルデ 私をあざむいた人に。 ブランゲーネ トリスタンさまに? イゾルデ 償いに飲んでいただくの。 ブランゲーネ (イゾルデの足元にくずおれて) そんな恐ろしい!どうか私をいじめないで! イゾルデ (激しい口調で) あなたこそぐずぐず言って いじめないでちょうだい! 母の薬を思い出させたのは あなたなのよ。 何もかも配慮する 母のことだから 必要なものをすべて用意して あなたに持たせたって言ったではないの? 痛みや傷のためには バルサムを、 毒が入った時のためには 解毒剤をくださった。 耐えがたいほどの痛み、 この上ない苦しみのためには 死の薬を入れてくださったの。 母には死んだ後に感謝するわ。 ブランゲーネ (ほとんど力がなくなって) 耐えがたい痛み! イゾルデ 言うとおりにしてくれるわね? ブランゲーネ この上ない苦しみ! イゾルデ ちゃんとするわね? ブランゲーネ この薬を? クルヴェナール (入ってきて) トリスタンさまです! (ブランゲーネはびっくりして、うろたえる。イゾルデはやっとの思いで気を落ちつけようとする。) イゾルデ (クルヴェナールに) トリスタンさまをお通しして! 第五場 (クルヴェナールはまた出て行く。ブランゲーネはふらふらしながら後方へと向きを変える。イゾルデは感情を押し殺し、落ち着き払った様子でゆっくりと寝椅子のところまで戻り、その背もたれに寄りかかって体を支えながら、一心に入口を見つめる。トリスタンが現れ、敬意を込めた様子でしばし立ち止まる。イゾルデは彼の姿に気持ちを高ぶらせる。長い沈黙。) トリスタン 王女様、 何をお望みですか? イゾルデ 私が何を望んでいるか 知らないとでも? 私が遠くから あなたを見つめると、 怖がっていたくせに。 トリスタン 尊敬の念から 遠ざかっていたんです。 イゾルデ 尊敬の念なんか まるで感じなかったわよ。 あからさまに嘲って、 私の命令に 逆らったじゃないの。 トリスタン そうしないと いけなかったものですから。 イゾルデ それではマルケ王にも 文句を言ったほうがいいかしら。 あなたがあんなに 無作法なまねをしたのは、 王の命令のせいだったの? トリスタン あの、僕が住んでいるところの 決まりによれば、 花嫁をお連れする時、 仲人は花嫁から 離れていないといけないんです。 イゾルデ それはまたどうして? トリスタン ただ、そういう規則なんです。 イゾルデ トリスタンさま、 規則にまじめで結構なことだわ。 だったらもう一つの決まりも 覚えていらしたら? 敵を友にしたい時は まず償いをしなくてはならないのよ。 トリスタン 敵って誰のことですか? イゾルデ あなたの心がいちばん知っているでしょう! 私たちの間には 血の争いがあったのよ。 トリスタン でも、それは償われたでしょう? イゾルデ 私たち個人の間ではまだのはずよ! トリスタン あの開けた草原で、 民衆を前にして、 平和を誓ったじゃありませんか。 イゾルデ いいえ、あの時じゃないわ。 私がトリスタンを匿い、 トリスタンが私の手中にあった時のことよ。 あの時ならあなたは立派に、 いかにも健康そうに立っていたわ。 でもあなたが誓ったことを 私は誓っていないのよ。 沈黙の大切さを学んでいましたもの。 あの静かな小部屋で、 あなたが病に臥せっていた時、 私は無言であなたに 剣を振り上げた。 あの時は何も言えず、 手が金縛りに会ったように動かなかったわ。 でも、かつて口に出して 誓ったことを、 私は黙って守り通した。 今こそその誓いを果たすわ。 トリスタン 何を誓ったんですか? イゾルデ モロルトの復讐よ! トリスタン そんなに気に病んでいるんですか? イゾルデ ばかにするつもり? あの人は私の婚約者で、 アイルランドで最高の英雄だったのよ。 私は彼の武器を清め、 あの人は私のために戦いへと赴いたの。 ところが彼は倒され、 私の名誉も地に落ちてしまった。 悲しみにくれながら 私は誓いを立てたの。 もし男が誰一人復讐できないのなら、 女性の私が自分でしよう、と。 青ざめて、弱々しい姿で あなたが寝ていた時、 なぜ私は殺さなかったのかしら? そのわけは簡単にお分かりね。 私が傷を治してあげたのは、 次に私を手に入れようとする男が 健康なあなたと戦って 結果的に復讐すると思ったからよ。 あなたの運命がどうなるのか、 想像してみて。 男たちがみんなあなたと仲がいいのでは、 誰がトリスタンを倒すのかしら。 トリスタン (真っ青になり、落ち込んだ様子で) モロルトのことがそんなに大事だったなら、 もう一度剣を取って、 狙いを定めてしっかり振り上げて。 また落としたりしないで! (彼は自分の剣を差し出す。) イゾルデ そんなことをしたら あなたのおじさまの目が気になるわ。 マルケ王が何とおっしゃると思って? 王のために王冠と土地を勝ち得た、 誰よりも忠実で しっかりした臣下を 殺したりしたら、私、あの方に顔向けできないわよ。 王にとって あなたは宝物のような人だと思うわ。 アイルランドの王女を ちゃんと花嫁として連れてこられたんですものね。 平和の証として 私を連れて行くのに、 その私があなたを殺したりしたら 大変なひんしゅくを買うわ。 剣はなおしてちょうだい。 かつて私が 復讐に燃えて 剣を振り上げた時、 あなたは値踏みするような目で 私を見ていらしたわね。 私がマルケ王の妻として成り立つかどうか 吟味していたのね。 とにかく、私は剣を落としてしまったの。 さあ、償いの杯を交わしましょう。 (彼女はブランゲーネに合図する。ブランゲーネはがたがた震えながらよろめき、ためらっている様子だが、イゾルデがいらいらしてせかすので、飲み物の準備をしに去る。) 船員たちの声 (外から) ホー!ヘー!ハー!ヘー! マストにいっぱい 帆を張れ! ホー!ヘー!ハー!ヘー! トリスタン (思い悩むように考えこんでいたが、はっとして) ここはどこ? イゾルデ もう少しで目的地よ。 トリスタン、償いはしていただける? 何か言いたいことはないの? トリスタン (悲しそうな声で) 王女様は沈黙をお望みだから、 僕は何も言えない。 きみが言いたいことは分かっているけど、 きみが分からないことは、僕、黙っている。 イゾルデ あなたが黙っているのは 巧みに逃げたいからでしょう? 償いたくないの? 船員たち (外から) ホー!ヘー!ハー!ヘー! (イゾルデがじりじりしながら合図するので、ブランゲーネはなみなみと注いだ器を差し出す。) イゾルデ (杯を持って、自分をじっと見つめるトリスタンのほうに歩いて行く。) あの呼び声が聞こえて? もう着いたのよ。 もう間もなく (ちょっと嘲りを込めて) マルケ王の前に立つことになるわね。 あなたは私を導いて、 こう言えるのが 楽しみなのではなくて? 「おじさま、 この婦人をよく見てみて。 これほど優しい人は いないと思うよ。 僕はかつて 彼女の婚約者を倒して、 その首を送り返したけど、 彼の武器で受けた傷を 彼女はとても優しく 治してくれた。 僕の命は 彼女の手中にあったのに、 彼女は親切にも 見逃してくれたんだ。 故国の恥辱も 不名誉もかまわず、 彼女はすべてを犠牲にして おじさんの妻になるんだよ。 親愛の贈り物として、 彼女は僕に 甘い償いの杯を 差し出してくれた。 そして寛大にも すべての罪を赦してくれたんだ。」 船員たち (外から) 綱を投げろ! 錨を下ろせ! トリスタン (かっとなって) 錨を下ろすんだ! 舵はそのままに! 帆とマストは自然のままにしろ! (イゾルデから杯をひったくって) アイルランド女王に ふしぎな秘術が 備わっておいでなのは 僕も知っているよ。 彼女のバルサムのおかげで、 僕も救われたから。 今日、完全に治癒するために この杯を取ろう。 償いの誓いをするから よく聞いてほしい。 きみに感謝するよ。 トリスタンが讃えられたのは、 いつも誠実を貫いたからだった。 トリスタンがみじめなのは、 意固地になっていたから。 心に思ったことを言えず、 夢みてばかりだから。 この杯は永遠の悲しみを癒す、 唯一の慰め。 忘却のすばらしい飲み物を、 僕は飲み干そう! (彼は飲む。) イゾルデ 勝手なことはしないで! 半分は私のよ! (彼から杯を取り上げる。) ひどい人!あなたのために飲むわ! (彼女は飲み、杯を投げ捨てる。二人は戦慄に襲われ、気持ちを高ぶらせながら互いを見つめ合う。二人のまなざしは死を想うようなこわばった表情から愛の情熱へと変わっていく。二人は震え、痙攣したように心臓をおさえ、今度は額に手をやる。やがて当惑したように目を伏せ、それからまた高まる情熱をおさえきれずに互いを見つめる。) イゾルデ (震える声で) トリスタン! トリスタン (あふれる感情を抑えきれずに) イゾルデ! イゾルデ (トリスタンの胸に寄りかかって) 不実だけど、優しい人! トリスタン (夢中になって彼女を抱きしめ) きみは崇高な女性! (彼らは無言のまま抱き合う。遠くからラッパの響きが聞こえてくる。) 男たちの声 (船の上から、外で) 万歳、マルケ王! ブランゲーネ (今まで顔をそむけ、おどおどしながら船べりに 寄りかかっていたが、振り返って、 二人がうっとりと抱き合っているのを見ると、 絶望して、手を揉み絞りながら 舞台前方に出てくる) ああ、何てこと!どうしましょう! いったい、どうしたら! 死は一瞬の苦しみだけど、 これは長く続く苦しみ! 下手なことをしたばかりに 逃れようのない悲しみを 生みだしてしまったんだわ! (トリスタンとイゾルデはきゅうに抱擁から身をほどく。) トリスタン (混乱して) トリスタンの名誉が 何だというんだろう? イゾルデ イゾルデの恥辱なんて どうでもいいんじゃないかしら? トリスタン きみを失うなんていやだ! イゾルデ 私を突き放さないで! トリスタン 悪い魔法に惑わされて、 企みに乗せられただけだったんだ。 イゾルデ あんな怒り、 愚かな自尊心に過ぎなかったわ。 トリスタン イゾルデ! イゾルデ トリスタン! トリスタン 素晴らしい乙女! イゾルデ 大切な方! 二人 心が波打ち、 高みに上るよう! 感じているのは 震えるような喜びだけ! 愛の憧れが 花開き、 恋い焦がれて苦しんでいたけど、 今や至上の幸福に浸っている! 胸は喜びに満ち、 あまりの喜びに歓声を上げる! トリスタン イゾルデ! イゾルデは僕のものになったんだ! イゾルデ トリスタン! 世界を逃れて、 あなたは私のものになったのよ! 二人 あなた/きみが与えてくれるのは 至上の愛の喜びだけ! (後方のカーテンが完全に開けられる。船は騎士と船員でいっぱいになっていて、彼らは甲板から岸に向かって歓声を上げている。岸の向こうには美しく飾られた石造りの城が見えている。 トリスタンとイゾルデは互いに見つめ合うばかりで、周りの状況に気づかない。) ブランゲーネ (彼女の合図で船室から 上がってきた侍女たちに) 急いで、 マントと紋章を! (トリスタンとイゾルデの間に割って入り) かわいそうに!さあ! もう着いたのよ! (彼女はぼうっとしているイゾルデに 王女のマントを着せる) 男たち 万歳!万歳! マルケ王、万歳! 万歳! クルヴェナール (勢いよく入ってきて) おめでとう、トリスタン! きみは強運の持ち主だ! お供を連れ、 マルケ王が小舟に乗って 迎えにいらしているよ。 花嫁を得る喜びに満ちて、 とても幸せそうだ! トリスタン (混乱したようすで目を上げ) 誰が来るんだ? クルヴェナール 王だよ! トリスタン どの王が? (クルヴェナールは船べりの向こうを指さす。) 男たち (帽子を振りながら) 万歳、マルケ王! (トリスタンは魂が抜けたように陸のほうを見つめる。) イゾルデ (混乱して) どうしたの、ブランゲーネ? あれは何の呼び声? ブランゲーネ イゾルデお嬢さま、 どうか落ちついて! イゾルデ ここはどこ?まだ生きているの? いったい何を飲ませたの? ブランゲーネ (絶望して) 愛のお薬よ。 イゾルデ (ぞっとしてトリスタンを見つめ) トリスタン! トリスタン イゾルデ! イゾルデ 生きなければならないの? (気を失ってトリスタンの胸に倒れこむ) ブランゲーネ (侍女たちに) お助けして! トリスタン 後ろめたいけど、うれしくてたまらない! 幸せを得るにはこうなるしかなかったんだ! 男たち (各々大喜びで) コーンウォールに着いたぞ! (陸のほうからトランペットが響いてくる。人々は甲板に上がってきて、別の人々は橋をかけ、イゾルデたちが下りてくるのを期待を込めて待つ。すばやく幕が下りる。) Vorspiel ERSTER AUFZUG Zeltartiges Gemach auf dem Vorderdeck eines Seeschiffes, reich mit Teppichen behangen, beim Beginn nach dem Hintergrunde zu gänzlich geschlossen; zur Seite führt eine schmale Treppe in den Schiffsraum hinab. Isolde auf einem Ruhebett, das Gesicht in die Kissen gedrückt. Brangäne, einen Teppich zurückgeschlagen haltend, blickt zur Seite über Bord ERSTE SZENE STIMME EINES JUNGEN SEEMANNS aus der Höhe, wie vom Mast her, vernehmbar Westwärts schweift der Blick ostwärts streicht das Schiff. Frisch weht der Wind der Heimat zu mein irisch Kind, wo weilest du? Sind s deiner Seufzer Wehen, die mir die Segel blähen? Wehe, wehe, du Wind! Weh, ach wehe, mein Kind! Irische Maid, du wilde, minnige Maid! ISOLDE jäh auffahrend Wer wagt mich zu höhnen? sie blickt verstört um sich Brangäne, du? Sag --- wo sind wir? BRANGÄNE an der Öffnung Blaue Streifen stiegen im Westen auf; sanft und schnell segelt das Schiff auf ruhiger See vor Abend erreichen wir sicher das Land. ISOLDE Welches Land? BRANGÄNE Kornwalls grünen Strand. ISOLDE Nimmermehr! Nicht heut noch morgen! BRANGÄNE lässt den Vorhang zufallen und eilt bestürzt zu Isolde Was hör ich? Herrin! Ha! ISOLDE wild vor sich hin Entartet Geschlecht! Unwert der Ahnen! Wohin, Mutter, vergabst du die Macht, über Meer und Sturm zu gebieten? O zahme Kunst der Zauberin, die nur Balsamtränke noch braut! Erwache mir wieder, kühne Gewalt; herauf aus dem Busen, wo du dich bargst! Hört meinen Willen, zagende Winde! Heran zu Kampf und Wettergetös ! Zu tobender Stürme wütendem Wirbel! Treibt aus dem Schlaf dies träumende Meer, weckt aus dem Grund seine grollende Gier! Zeigt ihm die Beute, die ich ihm biete! Zerschlag es dies trotzige Schiff, des zerschellten Trümmer verschling s! Und was auf ihm lebt, den wehenden Atem, den lass ich euch Winden zum Lohn! BRANGÄNE im äussersten Schreck, um Isolde sich bemühend O weh! Ach! Ach des Übels, das ich geahnt! Isolde! Herrin! Teures Herz! Was bargst du mir so lang? Nicht eine Träne weintest du Vater und Mutter; kaum einen Gruss den Bleibenden botest du. Von der Heimat scheidend kalt und stumm, bleich und schweigend auf der Fahrt; ohne Nahrung, ohne Schlaf; starr und elend, wild verstört wie ertrug ich, so dich sehend, nichts dir mehr zu sein, fremd vor dir zu stehn? Oh, nun melde, was dich müht? Sage, künde, was dich quält? Herrin Isolde, trauteste Holde, soll sie wert sich dir wähnen, vertraue nun Brangänen! ISOLDE Luft! Luft! Mir erstickt das Herz! Öffne! Öffne dort weit! Brangäne zieht eilig die Vorhänge in der Mitte auseinander ZWEITE SZENE Man blickt dem Schiff entlang bis zum Steuerbord, über den Bord hinaus auf das Meer und den Horizont. Um den Hauptmast in der Mitte ist Seevolk, mit Tauen beschäftigt, gelagert; über sie hinaus gewahrt man am Steuerbord Ritter und Knappen, ebenfalls gelagert; von ihnen etwas entfernt Tristan, mit verschränkten Armen stehend und sinnend in das Meer blickend; zu Füssen ihm, nachlässig gelagert, Kurwenal. Vom Maste her, aus der Höhe, vernimmt man wieder die Stimme des jungen Seemanns STIMME DES JUNGEN SEEMANNS auf dem Maste, unsichtbar Frisch weht der Wind der Heimat zu - mein irisch Kind, wo weilest du? Sind s deiner Seufzer Wehen, die mir die Segel blähen? Wehe, wehe, du Wind! Weh, ach wehe, mein Kind! ISOLDE deren Blick sogleich Tristan fand und starr auf ihn geheftet blieb, dumpf für sich Mir erkoren, mir verloren, hehr und heil, kühn und feig! Todgeweihtes Haupt! Todgeweihtes Herz! Zu Brangäne, unheimlich lachend Was hältst du von dem Knechte? BRANGÄNE ihrem Blicke folgend Wen meinst du? ISOLDE Dort den Helden, der meinem Blick den seinen birgt, in Scham und Scheue abwärts schaut. Sag, wie dünkt er dich? BRANGÄNE Frägst du nach Tristan, teure Frau, dem Wunder aller Reiche, dem hochgepriesnen Mann, dem Helden ohne Gleiche, des Ruhmes Hort und Bann? ISOLDE sie verhöhnend Der zagend vor dem Streiche sich flüchtet, wo er kann, weil eine Braut er als Leiche für seinen Herrn gewann! Dünkt es dich dunkel, mein Gedicht? Frag ihn denn selbst, den freien Mann, ob mir zu nahn er wagt? Der Ehren Gruss und zücht ge Acht vergisst der Herrin der zage Held, dass ihr Blick ihn nur nicht erreiche, den Helden ohne Gleiche! Oh, er weiss wohl, warum! Zu dem Stolzen geh, meld ihm der Herrin Wort Meinem Dienst bereit, schleunig soll er mir nahn. BRANGÄNE Soll ich ihn bitten, dich zu grüssen? ISOLDE Befehlen liess dem Eigenholde Furcht der Herrin ich, Isolde! Auf Isoldes gebieterischen Wink entfernt sich Brangäne und schreitet verschämt dem Deck entlang dem Steuerbord zu, an den arbeitenden Seeleuten vorbei. Isolde, mit starrem Blicke ihr folgend, zieht sich rücklings nach dem Ruhebett zurück, wo sie sitzend während des Folgenden bleibt, das Auge unabgewandt nach dem Steuerbord gerichtet KURWENAL der Brangäne kommen sieht, zupft, ohne sich zu erheben, Tristan am Gewande Hab acht, Tristan! Botschaft von Isolde. TRISTAN auffahrend Was ist? - Isolde? --- Er fasst sich schnell, als Brangäne vor ihm anlangt und sich verneigt Von meiner Herrin? Ihr gehorsam was zu hören meldet höfisch mir die traute Magd? BRANGÄNE Mein Herre Tristan, Euch zu sehen wünscht Isolde, meine Frau. TRISTAN Grämt sie die lange Fahrt, die geht zu End ; eh noch die Sonne sinkt, sind wir am Land. Was meine Frau mir befehle, treulich sei s erfüllt. BRANGÄNE So mög Herr Tristan zu ihr gehn das ist der Herrin Will . TRISTAN Wo dort die grünen Fluren dem Blick noch blau sich färben, harrt mein König meiner Frau zu ihm sie zu geleiten, bald nah ich mich der Lichten; keinem gönnt ich diese Gunst. BRANGÄNE Mein Herre Tristan, höre wohl deine Dienste will die Frau, dass du zur Stell ihr nahtest dort, wo sie deiner harrt. TRISTAN Auf jeder Stelle, wo ich steh , getreulich dien ich ihr, der Frauen höchster Ehr ; liess ich das Steuer jetzt zur Stund , wie lenkt ich sicher den Kiel zu König Markes Land? BRANGÄNE Tristan, mein Herre, was höhnst du mich? Dünkt dich nicht deutlich die tör ge Magd, hör meiner Herrin Wort! So, hiess sie, sollt ich sagen Befehlen liess dem Eigenholde Furcht der Herrin sie, Isolde. KURWENAL aufspringend Darf ich die Antwort sagen? TRISTAN ruhig Was wohl erwidertest du? KURWENAL Das sage sie der Frau Isold ! Wer Kornwalls Kron und Englands Erb an Irlands Maid vermacht, der kann der Magd nicht eigen sein, die selbst dem Ohm er schenkt. Ein Herr der Welt Tristan der Held! Ich ruf s du sag s, und grollten mir tausend Frau Isolden! Da Tristan durch Gebärden ihm zu wehren sucht und Brangäne entrüstet sich zum Weggehen wendet, singt Kurwenal der zögernd sich Entfernenden mit höchster Stärke nach »Herr Morold zog zu Meere her, in Kornwall Zins zu haben; ein Eiland schwimmt auf ödem Meer, da liegt er nun begraben! Sein Haupt doch hängt im Irenland, als Zins gezahlt von Engeland Hei! Unser Held Tristan, wie der Zins zahlen kann!« Kurwenal, von Tristan fortgescholten, ist in den Schiffsraum hinabgestiegen; Brangäne in Bestürzung zu Isolde zurückgekehrt, schliesst hinter sich die Vorhänge, während die ganze Mannschaft aussen sich hören lässt ALLE MÄNNER Sein Haupt doch hängt im Irenland, als Zins gezahlt von Engeland Hei! Unser Held Tristan, wie der Zins zahlen kann! DRITTE SZENE Isolde und Brangäne allein, bei vollkommen wieder geschlossenen Vorhängen. Isolde erhebt sich mit verzweiflungsvoller Wutgebärde. Brangäne stürzt ihr zu Füssen BRANGÄNE Weh, ach wehe! Dies zu dulden! ISOLDE dem furchtbarsten Ausbruche nahe, schnell sich zusammenraffend Doch nun von Tristan! Genau will ich s vernehmen. BRANGÄNE Ach, frage nicht! ISOLDE Frei sag s ohne Furcht! BRANGÄNE Mit höf schen Worten wich er aus. ISOLDE Doch als du deutlich mahntest? BRANGÄNE Da ich zur Stell ihn zu dir rief wo er auch steh , so sagte er, getreulich dien er ihr, der Frauen höchster Ehr ; liess er das Steuer jetzt zur Stund , wie lenkt er sicher den Kiel zu König Markes Land? ISOLDE schmerzlich bitter »Wie lenkt er sicher den Kiel zu König Markes Land?« grell und heftig Den Zins ihm auszuzahlen, den er aus Irland zog! BRANGÄNE Auf deine eignen Worte, als ich ihm die entbot, liess seinen Treuen Kurwenal --- ISOLDE Den hab ich wohl vernommen, kein Wort, das mir entging. Erfuhrest du meine Schmach, nun höre, was sie mir schuf. Wie lachend sie mir Lieder singen, wohl könnt auch ich erwidern von einem Kahn, der klein und arm an Irlands Küste schwamm, darinnen krank ein siecher Mann elend im Sterben lag. Isoldes Kunst ward ihm bekannt; mit Heilsalben und Balsamsaft der Wunde, die ihn plagte, getreulich pflag sie da. Der »Tantris« mit sorgender List sich nannte, als Tristan Isold ihn bald erkannte, da in des Müss gen Schwerte eine Scharte sie gewahrte, darin genau sich fügt ein Splitter, den einst im Haupt des Iren-Ritter, zum Hohn ihr heimgesandt, mit kund ger Hand sie fand. Da schrie s mir auf aus tiefstem Grund! Mit dem hellen Schwert ich vor ihm stund, an ihm, dem Überfrechen, Herrn Morolds Tod zu rächen. Von seinem Lager blickt er her --- nicht auf das Schwert, nicht auf die Hand --- er sah mir in die Augen. Seines Elendes jammerte mich! --- Das Schwert --- ich liess es fallen! Die Morold schlug, die Wunde, sie heilt ich, dass er gesunde und heim nach Hause kehre, mit dem Blick mich nicht mehr beschwere! BRANGÄNE O Wunder! Wo hatt ich die Augen? Der Gast, den einst ich pflegen half? ISOLDE Sein Lob hörtest du eben »Hei! Unser Held Tristan« --- der war jener traur ge Mann. Er schwur mit tausend Eiden mir ew gen Dank und Treue! Nun hör, wie ein Held Eide hält! Den als Tantris unerkannt ich entlassen, als Tristan kehrt er kühn zurück; auf stolzem Schiff, von hohem Bord, Irlands Erbin begehrt er zur Eh für Kornwalls müden König, für Marke, seinen Ohm. Da Morold lebte, wer hätt es gewagt uns je solche Schmach zu bieten? Für der zinspflicht gen Kornen Fürsten um Irlands Krone zu werben! Ach, wehe mir! Ich ja war s, die heimlich selbst die Schmach sich schuf! Das rächende Schwert, statt es zu schwingen, machtlos liess ich s fallen! Nun dien ich dem Vasallen! BRANGÄNE Da Friede, Sühn und Freundschaft von allen ward beschworen, wir freuten uns all des Tags; wie ahnte mir da, dass dir es Kummer schüf ? ISOLDE O blinde Augen, blöde Herzen! Zahmer Mut, verzagtes Schweigen! Wie anders prahlte Tristan aus, was ich verschlossen hielt! Die schweigend ihm das Leben gab, vor Feindes Rache ihn schweigend barg; was stumm ihr Schutz zum Heil ihm schuf --- mit ihr gab er es preis! Wie siegprangend heil und hehr, laut und hell wies er auf mich »Das wär ein Schatz, mein Herr und Ohm; wie dünkt Euch die zur Eh ? Die schmucke Irin hol ich her; mit Steg und Wegen wohlbekannt, ein Wink, ich flieg nach Irenland Isolde, die ist Euer! Mir lacht das Abenteuer!« Fluch dir, Verruchter! Fluch deinem Haupt! Rache! Tod! Tod uns beiden! BRANGÄNE mit ungestümer Zärtlichkeit auf Isolde stürzend O Süsse! Traute! Teure! Holde! Goldne Herrin! Lieb Isolde! Sie zieht Isolde allmählich nach dem Ruhebett Hör mich! Komme! Setz dich her! Welcher Wahn, welch eitles Zürnen! Wie magst du dich betören, nicht hell zu sehn noch hören? Was je Herr Tristan dir verdankte, sag, konnt er s höher lohnen als mit der herrlichsten der Kronen? So dient er treu dem edlen Ohm; dir gab er der Welt begehrlichsten Lohn dem eignen Erbe, echt und edel, entsagt er zu deinen Füssen, als Königin dich zu grüssen! Isolde wendet sich ab Und warb er Marke dir zum Gemahl, wie wolltest du die Wahl doch schelten, muss er nicht wert dir gelten? Von edler Art und mildem Mut, wer gliche dem Mann an Macht und Glanz? Dem ein hehrster Held so treulich dient, wer möchte sein Glück nicht teilen, als Gattin bei ihm weilen? ISOLDE starr vor sich hinblickend Ungeminnt den hehrsten Mann stets mir nah zu sehen! Wie könnt ich die Qual bestehen? BRANGÄNE Was wähnst du, Arge? Ungeminnt? --- Sie nähert sich schmeichelnd und kosend Isolde Wo lebte der Mann, der dich nicht liebte? Der Isolde säh und in Isolden selig nicht ganz verging ? Doch der dir erkoren, wär er so kalt, zög ihn von dir ein Zauber ab den bösen wüsst ich bald zu binden. Ihn bannte der Minne Macht. mit geheimnisvoller Zutraulichkeit ganz zu Isolde Kennst du der Mutter Künste nicht? Wähnst du, die alles klug erwägt, ohne Rat in fremdes Land hätt sie mit dir mich entsandt? ISOLDE düster Der Mutter Rat gemahnt mich recht; willkommen preis ich ihre Kunst Rache für den Verrat, Ruh in der Not dem Herzen! Den Schrein dort bring mir her! BRANGÄNE Er birgt, was Heil dir frommt. Sie holt eine kleine goldne Truhe herbei, öffnet sie und deutet auf ihren Inhalt So reihte sie die Mutter, die mächt gen Zaubertränke. Für Weh und Wunden Balsam hier; für böse Gifte Gegengift. Sie zieht ein Fläschen hervor Den hehrsten Trank, ich halt ihn hier. ISOLDE Du irrst, ich kenn ihn besser; ein starkes Zeichen schnitt ich ihm ein. Sie ergreift ein Fläschen und zeigt es Der Trank ist s, der mir taugt! BRANGÄNE weicht entsetzt zurück Der Todestrank! Isolde hat sich vom Ruhebett erhoben und vernimmt mit wachsendem Schrecken den Ruf des Schiffvolks SCHIFFSVOLK von aussen Ho! He! Ha! He! Am Untermast die Segel ein! Ho! He! Ha! He! ISOLDE Das deutet schnelle Fahrt. Weh mir! Nahe das Land! VIERTE SZENE Durch die Vorhänge tritt mit Ungestüm Kurwenal herein KURWENAL Auf! Auf! Ihr Frauen! Frisch und froh! Rasch gerüstet! Fertig nun, hurtig und flink! gemessener Und Frau Isolden sollt ich sagen von Held Tristan, meinem Herrn Vom Mast der Freude Flagge, sie wehe lustig ins Land; in Markes Königsschlosse mach sie ihr Nahn bekannt. Drum Frau Isolde bät er eilen, fürs Land sich zu bereiten, dass er sie könnt geleiten. ISOLDE nachdem sie zuerst bei der Meldung in Schauer zusammengefahren, gefasst und mit Würde Herrn Tristan bringe meinen Gruss und meld ihm, was ich sage. Sollt ich zur Seit ihm gehen, vor König Marke zu stehen, nicht möcht es nach Zucht und Fug geschehn, empfing ich Sühne nicht zuvor für ungesühnte Schuld. Drum such er meine Huld. Kurwenal macht eine trotzige Gebärde. Isolde fährt mit Steigerung fort Du merke wohl und meld es gut! Nicht woll ich mich bereiten, ans Land ihn zu begleiten; nicht werd ich zur Seit ihm gehen, vor König Marke zu stehen; begehrte Vergessen und Vegeben nach Zucht und Fug er nicht zuvor für ungebüsste Schuld die böt ihm meine Huld. KURWENAL Sicher wisst, das sag ich ihm; nun harrt, wie er mich hört! Er geht schnell zurück. Isolde eilt auf Brangäne zu und umarmt sie heftig ISOLDE Nun leb wohl, Brangäne! Grüss mir die Welt, grüsse mir Vater und Mutter! BRANGÄNE Was ist? Was sinnst du? Wolltest du fliehn? Wohin soll ich dir folgen? ISOLDE fasst sich schnell Hörtest du nicht? Hier bleib ich, Tristan will ich erwarten. Getreu befolg, was ich befehl , den Sühnetrank rüste schnell; du weisst, den ich dir wies? Sie entnimmt dem Schrein das Fläschen BRANGÄNE Und welchen Trank? ISOLDE Diesen Trank! In die goldne Schale giess ihn aus; gefüllt fasst sie ihn ganz. BRANGÄNE voll Grausen das Fläschen empfangend Trau ich dem Sinn? ISOLDE Sei du mir treu! BRANGÄNE Den Trank --- für wen? ISOLDE Wer mich betrog --- BRANGÄNE Tristan? ISOLDE trinke mir Sühne! BRANGÄNE zu Isoldes Füssen stürzend Entsetzen! Schone mich Arme! ISOLDE sehr heftig Schone du mich, untreue Magd! Kennst du der Mutter Künste nicht? Wähnst du, die alles klug erwägt, ohne Rat in fremdes Land hätt sie mit dir mich entsandt? Für Weh und Wunden gab sie Balsam, für böse Gifte Gegengift. Für tiefstes Weh, für höchstes Leid gab sie den Todestrank. Der Tod nun sag ihr Dank! BRANGÄNE kaum ihrer mächtig O tiefstes Weh! ISOLDE Gehorchst du mir nun? BRANGÄNE O höchstes Leid! ISOLDE Bist du mir treu? BRANGÄNE Der Trank? KURWENAL eintretend Herr Tristan! Brangäne erhebt sich erschrocken und verwirrt. Isolde sucht mit furchtbarer Anstrengung sich zu fassen ISOLDE zu Kurwenal Herr Tristan trete nah! FÜNFTE SZENE Kurwenal geht wieder zurück. Brangäne, kaum ihrer mächtig, wendet sich in den Hintergrund. Isolde, ihr ganzes Gefühl zur Entscheidung zusammenfassend, schreitet langsam, mit grosser Haltung, dem Ruhebett zu, auf dessen Kopfende sich stützend sie den Blick fest dem Eingange zuwendet. --- Tristan tritt ein und bleibt ehrerbietig am Eingange stehen. --- Isolde ist mit furchtbarer Aufregung in seinen Anblick versunken.--- Langes Schweigen TRISTAN Begehrt, Herrin, was Ihr wünscht. ISOLDE Wüsstest du nicht, was ich begehre, da doch die Furcht, mir s zu erfüllen, fern meinem Blick dich hielt? TRISTAN Ehrfurcht hielt mich in Acht. ISOLDE Der Ehre wenig botest du mir; mit off nem Hohn verwehrtest du Gehorsam meinem Gebot. TRISTAN Gehorsam einzig hielt mich in Bann. ISOLDE So dankt ich Geringes deinem Herrn, riet dir sein Dienst Unsitte gegen sein eigen Gemahl? TRISTAN Sitte lehrt, wo ich gelebt zur Brautfahrt der Brautwerber meide fern die Braut. ISOLDE Aus welcher Sorg ? TRISTAN Fragt die Sitte! ISOLDE Da du so sittsam, mein Herr Tristan, auch einer Sitte sei nun gemahnt den Feind dir zu sühnen, soll er als Freund dich rühmen. TRISTAN Und welchen Feind? ISOLDE Frag deine Furcht! Blutschuld schwebt zwischen uns. TRISTAN Die ward gesühnt. ISOLDE Nicht zwischen uns! TRISTAN Im offnen Feld vor allem Volk ward Urfehde geschworen. ISOLDE Nicht da war s, wo ich Tantris barg, wo Tristan mir verfiel. Da stand er herrlich, hehr und heil; doch was er schwur, das schwurt ich nicht zu schweigen hatt ich gelernt. Da in stiller Kammer krank er lag, mit dem Schwerte stumm ich vor ihm stund schwieg da mein Mund, bannt ich meine Hand --- doch was einst mit Hand und Mund ich gelobt, das schwur ich schweigend zu halten. Nun will ich des Eides walten. TRISTAN Was schwurt Ihr, Frau? ISOLDE Rache für Morold! TRISTAN Müht Euch die? ISOLDE Wagst du zu höhnen? Angelobt war er mir, der hehre Irenheld; seine Waffen hatt ich geweiht; für mich zog er zum Streit. Da er gefallen, fiel meine Ehr in des Herzens Schwere schwur ich den Eid, würd ein Mann den Mord nicht sühnen, wollt ich Magd mich des erkühnen. Siech und matt in meiner Macht, warum ich dich da nicht schlug? Das sag dir selbst mit leichtem Fug. Ich pflag des Wunden, dass den Heilgesunden rächend schlüge der Mann, der Isolde ihm abgewann. Dein Los nun selber magst du dir sagen! Da die Männer sich all ihm vertragen, wer muss nun Tristan schlagen? TRISTAN bleich und düster War Morold dir so wert, nun wieder nimm das Schwert und führ es sicher und fest, dass du nicht dir s entfallen lässt! Er reicht ihr sein Schwert dar ISOLDE Wie sorgt ich schlecht um deinen Herren; was würde König Marke sagen, erschlüg ich ihm den besten Knecht, der Kron und Land ihm gewann, den allertreusten Mann? Dünkt dich so wenig, was er dir dankt, bringst du die Irin ihm als Braut, dass er nicht schölte, schlüg ich den Werber, der Urfehde-Pfand so treu ihm liefert zur Hand? Wahre dein Schwert! Da einst ich s schwang, als mir die Rache im Busen rang, als dein messender Blick mein Bild sich stahl, ob ich Herrn Marke taug als Gemahl Das Schwert --- da liess ich s sinken. Nun lass uns Sühne trinken! Sie winkt Brangäne. Diese schaudert zusammen, schwankt und zögert in ihrer Bewegung. Isolde treibt sie mit gesteigerter Gebärde an. Brangäne lässt sich zur Bereitung des Trankes an STIMMEN DES SCHIFFSVOLKES von aussen Ho! He! Ha! He! Am Obermast die Segel ein! Ho! He! Ha! He! TRISTAN aus düsterem Brüten auffahrend Wo sind wir? ISOLDE Hart am Ziel! Tristan, gewinn ich die Sühne? Was hast du mir zu sagen? TRISTAN finster Des Schweigens Herrin heisst mich schweigen fass ich, was sie verschwieg, verschweig ich, was sie nicht fasst. ISOLDE Dein Schweigen fass ich, weichst du mir aus. Weigerst du die Sühne mir? SCHIFFSVOLK von aussen Ho! He! Ha! He! Auf Isoldes ungeduldigen Wink reicht Brangäne ihr die gefüllte Trinkschale ISOLDE mit dem Becher zu Tristan tretend, der ihr starr in die Augen blickt Du hörst den Ruf? Wir sind am Ziel. In kurzer Frist mit leisem Hohne stehn wir - vor König Marke. Geleitest du mich, dünkt s dich nicht lieb, darfst du so ihm sagen »Mein Herr und Ohm, sieh die dir an ein sanftres Weib gewännst du nie. Ihren Angelobten erschlug ich ihr einst, sein Haupt sandt ich ihr heim; die Wunde, die seine Wehr mir schuf, die hat sie hold geheilt. Mein Leben lag in ihrer Macht das schenkte mir die holde Magd und ihres Landes Schand und Schmach die gab sie mit darein, dein Ehgemahl zu sein. So guter Gaben holden Dank schuf mir ein süsser Sühnetrank; den bot mir ihre Huld, zu sühnen alle Schuld.« SCHIFFSVOLK aussen Auf das Tau! Anker los! TRISTAN wild auffahrend Los den Anker! Das Steuer dem Strom! Den Winden Segel und Mast! Er entreisst ihr die Trinkschale Wohl kenn ich Irlands Königin und ihrer Künste Wunderkraft. Den Balsam nützt ich, den sie bot den Becher nehm ich nun, dass ganz ich heut genese. Und achte auch des Sühneeids, den ich zum Dank dir sage! Tristans Ehre --- höchste Treu ! Tristans Elend --- kühnster Trotz! Trug des Herzens! Traum der Ahnung! Ew ger Trauer einz ger Trost Vergessens güt ger Trank, dich trink ich sonder Wank! Er setzt an und trinkt ISOLDE Betrug auch hier? Mein die Hälfte! Sie entwindet ihm den Becher Verräter! Ich trink sie dir! Sie trinkt. Dann wirft sie die Schale fort. Beide, von Schauder erfasst, blicken sich mit höchster Aufregung, doch mit starrer Haltung, unverwandt in die Augen, in deren Ausdruck der Todestrotz bald der Liebesglut weicht. Zittern ergreift sie. Sie fassen sich krampfhaft an das Herz und führen die Hand wieder an die Stirn. Dann suchen sie sich wieder mit dem Blick, senken ihn verwirrt und heften ihn wieder mit steigender Sehnsucht aufeinander ISOLDE mit bebender Stimme Tristan! TRISTAN überströmend Isolde! ISOLDE an seine Brust sinkend Treuloser Holder! TRISTAN mit Glut sie umfassend Seligste Frau! Sie verbleiben in stummer Umarmung. Aus der Ferne vernimmt man Trompeten RUF DER MÄNNER von aussen auf dem Schiffe Heil! König Marke Heil! BRANGÄNE die, mit abgewandtem Gesicht, voll Verwirrung und Schauder sich über den Bord gelehnt hatte, wendet sich jetzt dem Anblick des in Liebesumarmung versunkenen Paares zu und stürzt händeringend voll Verzweiflung in den Vordergrund Wehe! Weh! Unabwendbar ew ge Not für kurzen Tod! Tör ger Treue trugvolles Werk blüht nun jammernd empor! Tristan und Isolde fahren aus der Umarmung auf TRISTAN verwirrt Was träumte mir von Tristans Ehre? ISOLDE Was träumte mir von Isoldes Schmach? TRISTAN Du mir verloren? ISOLDE Du mich verstossen? TRISTAN Trügenden Zaubers tückische List! ISOLDE Törigen Zürnens eitles Dräun! TRISTAN Isolde! ISOLDE Tristan! TRISTAN Süsseste Maid! ISOLDE Trautester Mann! BEIDE Wie sich die Herzen wogend erheben! Wie alle Sinne wonnig erbeben! Sehnender Minne schwellendes Blühen, schmachtender Liebe seliges Glühen! Jach in der Brust jauchzende Lust! TRISTAN Isolde! Isolde mir gewonnen! ISOLDE Tristan! Welten-entronnen, du mir gewonnen! BEIDE Du mir einzig bewusst, höchste Liebeslust! Die Vorhänge werden weit auseinandergerissen; das ganze Schiff ist mit Rittern und Schiffsvolk bedeckt, die jubelnd über Bord winken, dem Ufer zu, das man, mit einer hohen Felsenburg gekrönt, nahe erblickt. --- Tristan und Isolde bleiben, in ihrem gegenseitingen Anblick verloren, ohne Wahrnehmung des um sie Vorgehenden BRANGÄNE zu den Frauen, die auf ihren Wink aus dem Schiffsraum heraufsteigen Schnell, den Mantel, den Königsschmuck! Zwischen Tristan und Isolde stürzend Unsel ge! Auf! Hört, wo wir sind! Sie legt Isolde, die es nicht gewahrt, den Königsmantel an ALLE MÄNNER Heil! Heil! Heil! König Marke Heil! Heil dem König! KURWENAL lebhaft herantretend Heil Tristan, glücklicher Held! Mit reichem Hofgesinde dort auf Nachen naht Herr Marke. Hei, wie die Fahrt ihn freut, dass er die Braut sich freit! TRISTAN in Verwirrung aufblickend Wer naht? KURWENAL Der König! TRISTAN Welcher König? Kurwenal deutet über Bord ALLE MÄNNER die Hüte schwenkend Heil! König Marke Heil! Tristan starrt wie sinnlos nach dem Lande ISOLDE in Verwirrung Was ist, Brangäne? Welcher Ruf? BRANGÄNE Isolde! Herrin! Fassung nur heut! ISOLDE Wo bin ich? Leb ich? Ha! Welcher Trank? BRANGÄNE verzweiflungsvoll Der Liebestrank. ISOLDE starrt entsetzt auf Tristan Tristan! TRISTAN Isolde! ISOLDE Muss ich leben? Sie stürzt ohnmächtig an seine Brust BRANGÄNE zu den Frauen Helft der Herrin! TRISTAN O Wonne voller Tücke! O truggeweihtes Glücke! ALLE MÄNNER Ausbruch allgemeinen Jauchzens Kornwall Heil! Trompeten vom Lande her. Leute sind über Bord gestiegen, andere haben eine Brücke ausgelegt, und die Haltung aller deutet auf die soeben bevorstehende Ankunft der Erwarteten. Der Vorhang fällt schnell All rights reserved © Maria Fujioka Wagner,Richard/Tristan und Isolde+/II
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第2幕 第1場 (高い木立に満ちたイゾルデの居室の前庭。舞台脇に位置する上り階段がそこへとつながっている。明るくて風情のある夏の夜。開け放たれたドアのたもとには、燃えさかる松明が立てられている。狩の響き。ブランゲーネは、居室の脇の階段の上に立ちながら、ますます離れたところから聞こえてくる狩の一行の様子を目で追っている。不安に駆られて居室を振り返って見ると、イゾルデが近づいて来るのが見える。イゾルデは居室から出て、燃えるようにきびきびと彼女のもとへと進んでくる。) ISOLDE あなたにはまだ聞こえるの?あんな音、 私にはとっくに遠くに行ってしまったのに。 BRANGÄNE (耳を澄ましながら) まだまだ近くにいます、 はっきりと響いて来ます。 ISOLDE (耳を澄ましながら) 心配と恐怖のあまり 耳がおかしくなっているのよ。 あなたを惑わせているのは 木の葉が、さやさやといっている音だわ。 風が微笑みながら木の葉を揺すっているのだもの。 BRANGÄNE あなたこそ、ご自身の願いの激しさに 惑わされているのです。 あなたに聞こえる音は、ご自身の妄想です。 (耳を澄ます) 私にはホルンの音が聞こえます・・・ ISOLDE (再び耳を澄ましながら) ホルンの音なら こんなにたおやかに響くものですか。 泉から、やさしく、 さらさらと流れ出る波の音が こんなにも喜ばしくざわめいて来るのです。 ホルンの音がまだ轟いてるなら、 どうして私にそれが聞こえるでしょう? 夜の沈黙の中で 私に笑いかけるのはただあの泉だけ。 静まりかえった夜の中で あの方は私を待っている・・・ ホルンがまだ近くで鳴っているなどと言って、 あなたは、その方を私に近づけずにおくつもり? BRANGÄNE あなたを待っている方・・・ おお、私の警告を聞いて下さいまし・・・! この夜その方を密告者が狙っているのです。 あなたの目が見えなくなったからといって、 世間の目まで見えなくなったと よもやお思いなのですか? あの時、船べりで トリスタン様の震える手から、 自分をほとんど見失い 血の気の失せた花嫁を マルケ王がお出迎えしたとき、 あらゆる者が当惑して よろめいている方を見るばかりだったとき、 お心映えの優しい王様は 穏やかなお気遣いを見せて、 あなたが耐え忍んだ長い航海の苦労を 大声で悲しまれました。 ところが、私は気がつきました、 ただ一人の男だけが、 トリスタン様だけに目をやっているのを。 邪悪な悪だくみと 探るような目つきで その男はトリスタン様の表情の中から 自分に役立つことを読み取ろうとしていたのです。 この男が陰険に耳をそばだてているところに 出くわすこともしばしばでした。 ひそかにあなたがたを陥れようとする男、 メロートを警戒してください! ISOLDE メロート様のことを言っているの? おやおや、勘違いもいいところね! あの方はトリスタン様の もっとも誠実なお友達じゃなくって? 私の大切な人が私を避けねばならない時は 決まってメロート様と二人でいるじゃないですか。 BRANGÄNE 私にあの男を怪しいと思わせているところが あなたには好ましく見えるのです! トリスタン様からマルケ王のもとへ メロートの道は通じていて、 そこにあの男は災いの種を播くのです。 今日、人々が会議の場で 今宵の狩を こんなにあわてて素早く決めたのも、 あなたが呑気に思っている以上に もっと高貴な獲物を 猟師の悪だくみは狙っているからなのです。 ISOLDE お友達に良かれと思い、 このたくらみを あくまで同情から 友であるメロート様は仕組まれたのです。 誠実な方をののしるつもりなの? お前なんかより余程 あの方のほうが私を気遣ってくれるわ、 お前が私に閉ざしたものを あの方は開いて見せてくれるのだから。 おお、ぐずぐずしているままの苦痛は勘弁して! 灯りよ、ブランゲーネ! おお、灯りをよこしなさい! この光の 最後のかがやきを消すのです! ほんとうの夜になるように 合図するのです。 もうすでに夜は、森の中、家の中を 寝静まらさせて、 私の心をも、とっくに 歓喜に満ちたおののきで満たしています。 おお、光を消しなさい、 人を追い払うかがやきを消しなさい! 愛する人を迎え入れるために! BRANGÄNE ああ・・・警告の灯りはそのままにして下さい! あなたに危険を知らせるためなのに! おお、かなしい!かなしい! ああ、なんと哀れな私でしょう! あの忌まわしい飲み物! 不忠にも、 たった一度きり 姫様の意向に背いたばかりに! もし耳をふさぎ目を閉じて意向に従えば、 あなたがなさろうとした行為の結末は すなわち死でした。 でも、あなたの恥辱、 恥ずべき苦しみ・・・ それが私のした行為の結末でした。 罪深い私が、それを知らねばならぬとは! ISOLDE あなたのした行為ですって? おお、なんと馬鹿なひと! 恋の女神を知らないとでも? そして、その魔力を知らないとでも? 最も大胆な心を持つ 女王よ? 世界の全てを生成する 支配者よ? 生と死は 彼女のしもべ・・・ 女神は歓喜と苦悩から、生と死を織り上げ、 嫉妬すらも愛に変えるのです。 死の薬を 不遜にも私は手に取りましたが、 恋の女神は、それを 私の手の及ばぬところへ取り上げてしまわれた。 いちど死を覚悟した女を ひとまず生かしておいて 死の薬を 彼女の手にお収めになったのです。 もう、どうなってもいいの。 どんな結末を迎えてもいい。 どんな運命になったっていい。 どんな所に連れて行かれてもいい。 私は恋の女神のものになったの。 だから女神への忠節を尽くさせて! BRANGÄNE もはや恋の 悪意に満ちた薬が あなたの理性の光を奪い去ってしまい、 私がいくら警告しても、 あなた様は分かってくれないとしても、 今日だけは聞いてください・・・ ああ・・・私の願いを聞いてください! あなたを危険から守ってくれる明るい光を・・・ 今日だけは、今日だけは、 あの明るい松明を消さないでください! ISOLDE 私の胸の中で 炎を煽りたてている女神、 私の心を 燃え立たせている女神、 魂の昼となって 私に笑いかけている女神・・・そうよ、 恋の女神はこのように望んでいるのです・・・ 「夜よ、来るのだ! そこで明るくかがやけ! (松明に駆け寄って) お前の松明の光なんか消え失せろ。」 (ドアから松明を取る) お前は見張り台へ行って、 そこで忠実に見張りなさい! この松明・・・ これが、たとえ私の命の光だとしても・・・ 私は、笑いながら、 ためらわず消し去るわ! (松明を地面に投げ捨てたので、松明の火は次第に消えていく。ブランゲーネは動転しながらもこちらに背を向けて、外に通じる石段づたいに鋸壁の上まで登りつめるので、彼女の姿はゆっくりと見えなくなっていく。イゾルデは、木立に囲まれた小道のほうに、初めは内気そうに耳を澄まし、目をこらしている。しかし、次第に高まっていく期待に動かされて、木立の小道のほうへと近寄っていき、ますます確信を深めたように目をこらす。ハンカチーフで行っていた彼女の合図は、初めは時々でしかなかったが、徐々に回数を増し、ついには情熱的な焦燥の中で、どんどん速くなっていく。突然の恍惚とした身振りは、彼女があの友を彼方に認めたことを物語る。彼女はますます高く伸びあがり、この空間をもっと良く見渡そうと石段へと急いで戻りながら、石段の最上段から近づいて来る者に合図をする。そしてその者に向かって弾けるように飛んでいく。) 第2場 TRISTAN (飛び込んでくる) イゾルデ!いとしい人! ISOLDE トリスタン!いとしい方! (二人は嵐のように抱きしめ合い、そのまま舞台前景へと出てくる) あなたはあたしのもの? TRISTAN また君を手に入れたの? ISOLDE あたし、あなたをつかまえていいの? TRISTAN 信じていいんだろうか? ISOLDE やっとだわ!やっと! TRISTAN 僕の胸へ! ISOLDE あたしが感じているのは、ほんとうにあなた? TRISTAN 君を見ているのは僕自身? ISOLDE これがあなたの眼? TRISTAN これが君の口? ISOLDE ここにあなたの手? TRISTAN ここに君の心臓? ISOLDE あたしなの?あなたなの? あたし、あなたをしっかりつかまえている? TRISTAN 僕なのか?君なのか? まやかしじゃないの? 【二人】 夢じゃないかしら? おお、魂の歓喜、 おお、最高に甘く気高く、 最高に向う見ずで美しい、 最高に幸せな歓び! TRISTAN たぐいのない! ISOLDE 豊饒の! TRISTAN 至福の! ISOLDE 永遠の! TRISTAN 永遠の! ISOLDE 予感されたことも、 認識されたこともない! TRISTAN 感情にあふれ 高く崇高な! ISOLDE 喜びの歓声! TRISTAN 歓びの恍惚! 【二人】 天にも届くほどの 世界の陶酔! ISOLDE あたしのもの!トリスタンはあたしのもの! TRISTAN 僕のもの!イゾルデは僕のもの! 【二人】 私のものであり、あなたのもの! 永遠に、永遠にひとつのもの! ISOLDE なんて長い間、遠かったの! なんて遠かったの!この長い間! TRISTAN なんと遠いのだ、こんなに近いのに! こんなに近いのに、なんと遠いのだ! ISOLDE おお、お友達のかたき! 意地悪な「遠さ」! 鈍重な時間の ぐずぐずした「長さ」! TRISTAN おお、「遠さ」と「近さ」、 無情にも二つに引き裂かれたもの! 愛らしい「近さ」! 味気ない「遠さ」! ISOLDE あなたは暗闇の中に、 あたしは光の中にいた! TRISTAN その光だ!その光だ! おお、この光は、 なんと長い間消えなかったろう! 太陽が沈み、 昼が遠ざかっても、 昼はその嫉妬を 押し殺そうともしなかった。 人を追い払うためのしるしを あらたに灯し、 そのしるしを愛する人の扉のもとに置き、 私がその人のもとへ行けないようにしたのだ。 ISOLDE でも、愛する者の手は その光を消したわ、 侍女は抵抗しましたが、 あたしは恐れなかった。 恋の女神のお力とご加護を得て 昼に反抗したのです! TRISTAN その昼だ!その昼! あの陰険な昼を、 あの最も手強い敵を、 憎み、非難しよう! あなたが、あの光にそうしたように、 ああ、僕もあの松明を、 愛の苦しみに報いるために、 厚かましい昼の目の前で消せればいいのに! あいつがあの明るさでもって 呼び起こさない 苦難が一つでもあるだろうか、 苦痛が一つでもあるだろうか? 夜の黄昏どきの 壮麗さの中にあってさえ、 可愛いあの人が、自分の家でも昼を心に抱き、 脅すように私に差し出した! ISOLDE 愛する女が昼を 自分の家の中で抱いていたとすれば、 自分の心の中で 明らかに、混乱しながら 反抗的に昼を抱いていたのは、 かつては、あたしの愛する人でした。 トリスタン・・・あたしを欺いた人! その方の中から嘘をついたのは、 昼ではなかったの? その方がアイルランドに 求婚の旅に出て、 マルケ様にあたしを娶せようとし、 死に忠誠を捧げた時。 TRISTAN その昼です!その昼、 それがあなたの周りできらめき、 その人が太陽にも 比されるところにまで導き、 最上の栄誉の 輝きと光の中で イゾルデを私から奪い去ろうとしたのです。 その情景は私の眼を ひどく魅了しましたが、 私の心は深く 地面へと押しつけられました。 こんな明るい昼の明りの中で どうしてイゾルデが私のものになったでしょう? ISOLDE あなたのものではなかったでしょうか、 あなたを選んだこの女は? なぜ意地悪な昼は あなたをそそのかして、 あなたに定められたこの女を あなたが裏切るようにさせたのでしょう? TRISTAN あなたの周りで 気高い壮麗さできらめいていたもの、 栄誉のかがやき、 名声の力、 そうしたものに執心するほど、 私は妄想のとりこになっていた。 かすかな光の 一点の曇りもない明りとともに 私を頭の天辺から 明るく照らしていたもの、 世界の名誉にみちた 昼の太陽が、 その光線の 空しい喜びとともに、 私の頭の天辺を 貫いて 心の奥底の 深い小部屋にまで達したのです。 そのとき、清らかな夜の中で 暗闇に閉ざされながら目ざめていたもの、 知りもせず予感もせずに、 私がその黄昏の中に感じ取っていたもの、 私の両眼があえて見ることが できなかった一つの映像が、 昼の明りに照らされて、かすかに光りながら 私の眼の前に開かれたのです。 私にとって賞賛に値し 気高いと思われたものを、 私は高らかに 全軍の前で賞賛しました。 すべての領民の前で 高らかに褒め称えたのです、 地上で最も美しい 王の花嫁を。 昼が私の身に呼び起こした 羨望、 私の幸福が呼び覚ました 嫉妬、 栄誉と名声を気の重いものとした 妬み、 こうした全てに私は逆らい、 誠実に決心したのです、 栄誉と名声を保持するために 私自身がアイルランドへ旅立つことを。 ISOLDE ああ、何と空しい昼の奴隷だったの! あなたを欺いたものに 欺かれて、 どんなにあたしはあなたのことを 愛しつつも苦しまねばならなかったか。 昼の偽りにみちた 華麗さの中で、 昼のきらめきの 欺瞞に囚われて、 愛が熱く その方を抱いている部分で、 心の最も奥深い部分で あなたを私ははっきりと憎みました。 ああ、でも心の奥底では なんと傷が深くうずいたことでしょう。 私がひそかに抱いていたものは、 あの時、何といとわしく思えたことでしょう、 昼の明りの中で 忠誠を心に抱いた片方の人が 愛の眼差しを失って、 敵として私の前に現れたのですから! あなたを裏切り者として 私に仕向けたもの、 あの昼の光から 私は逃れ去ろうとしました、 夜を目がけて あなたを一緒に連れて行こうとしました。 そこは、私の心に 偽りの終わりが約束され、 嘘を思いつく 妄想が溶けていくところ・・・ そこであなたと 永遠の恋を飲み干さんがため、 私とともに一つになって あなたをも死に捧げようと望んだのです。 TRISTAN あなたの手の中に その甘美な死はあったのです。 あの時、その手が私に差し出した その死を私が認め、 気高くもしっかりと 私に 罪の償いを約束するものを 示してくれたときに。 すると柔らかに 崇高な力につつまれて 私の胸の中で夜が暮れていきました。 その時、私の昼は終わったのです。 ISOLDE でも、ああ、偽りの飲み物は あなたを欺いて、 もう一度、夜はあなたから 姿を隠したのです。 ただ死の眼前に横たわっていた者を あの飲み物はまたも昼に投げ返したのです! TRISTAN おお、飲み物に称えあれ! その液体に称えあれ! その魔術の 気高い力に称えあれ! あの飲み物が私に注がれた 死の扉を通して、 その広々と開け放たれた場所で、 その飲み物は私に、私がその中で ただ夢みながら起きていただけだった 夜の奇蹟の王国を開いてみせたのです。 心の隠された小部屋の中の あの映像から、 その飲み物は、昼の 欺くような明るさを取り払い、 私の眼が夜を見通して、本当のことを 見ることができるようにしてくれたのです。 ISOLDE ですが、追い払われた昼は その復讐をしたのです。 昼があなたの罪と うまく折り合いをつけてしまい、 たそがれゆく夜が あなたに示してくれたものを、 あなたは、昼間の星ともいうべき 王の権力へと 譲り渡さねばならなかった・・・ ひとりさびしく 空しい壮麗さの中で、弱く光りながら そこで生きていかねばならなかった。 そんなことがどうやって私に耐え忍べたと? そして今もどうやって耐え忍べると? TRISTAN おお、ぼくたちは今や 夜に捧げられた者たちなのです! あの陰険な昼、 羨望に心はやる昼、 その昼の偽りがぼくたちを引き離したり、 嘘がぼくたちを欺くことは、もうできない! あの空しい壮麗さ、 あの大言壮語する明るさは 夜がその眼差しを向けた者には 嘲笑いの種でしかありません。 昼のゆらめく光が かりそめにぱっと輝いても ぼくたちの眼はもう眩まない。 死の夜を 愛しながら見出した者・・・ 夜がその深い秘密を 打ち明けた者・・・ その者の前では、昼の嘘、 名声や栄誉、 権力や利益は、 どんなに輝いて気高かろうが、 太陽の前の空しい塵のように ばらばらに解きほぐされてしまう! 昼の空しい妄想の中でその者に残されたのは ただ一つ、あこがれること・・・ 聖なる夜に向けて あこがれること、 その夜の中では、原初から永遠に、 ただ一つ真実なものとして 愛の喜びがその者に笑いかけているのです! (トリスタンは柔らかに彼女を傍に引き寄せて花の咲いたベンチに座らせ、彼女の膝の上に身を沈め、彼女の腕の中に頭を擦りよせる) 【二人】 おお、沈み来たれ、 愛の夜よ、 忘れさせておくれ、 私が生きていることを。 お前の胎内に 私を引き取り、 私をこの世から 引きはがしておくれ! TRISTAN 最後の松明の灯りも いまは消えた。 ISOLDE あたしたちが考えたこと、 あたしたちに思えたこと、 TRISTAN すべての考え・・・ ISOLDE すべての想い・・・ 【二人】 聖なる黄昏どきの 気高き予感は 妄想のぞっとするような感覚を 世を救いながら消し去っていく。 ISOLDE あたしたちの胸のうちに 太陽は身を隠し、 喜びの星々が 笑いながら輝く。 TRISTAN あなたの魔力に 柔らかに絡め取られ、 あなたの視線に 甘く溶かされ。 ISOLDE あなたの心には心を寄せ、 口には口を寄せて。 TRISTAN ひとつの息吹に ぴったり結びついて。 【二人】 喜びに眩んで 我が視線がさまよおうとも、 眩惑されて この世界が色褪せようとも、 ISOLDE 昼がまやかしで あたしたちを照らそうとも、 TRISTAN 欺くような妄想の前に 引きずり出されようとも、 【二人】 そんなことがあろうとも 私が、この世界そのもの! それは、歓喜のいとも気高き織物・・・ 愛のいとも神聖なる生命・・・ そして決して再び目覚めることなき、 妄念を離れた やさしく目ざめた願い。 (トリスタンとイゾルデは完き恍惚の状態に沈潜し、その恍惚の中で頭を寄せ合いながら花咲くベンチの上にあおむけになり、そのままでいる) 【ブランゲーネの声】 (見張りの鋸壁のほうから) ひとりさびしく見張る 夜のしじま・・・ 愛の夢が微笑みかける お二人さん・・・ この私の呼び声に 気がついて! 眠るお二人に 良からぬことが迫っています! 不安でたまらない私が、 起きて!と叫んでいるのです。 気がついて! 気がついて! もうすぐ夜が明けますわ。 ISOLDE (静かに) 聞いた?いとしい人! TRISTAN (同じように静かに) このまま死なせてくれ! ISOLDE (徐々に少し身をもたげながら) うらやんで見はっている! TRISTAN (あおむけになったままで) 絶対目覚めるものか! ISOLDE でもあの昼は トリスタンを起こさずにおかないはずでは? TRISTAN (少し頭をもたげながら) あんな昼など 死に打ち負かされたままでいい! ISOLDE (激しくなく) 昼と死、それは 同じような勢いで あたしたちの愛に迫ってくるよう 定められているのではないかしら? TRISTAN (ますます身を高く起こしながら) ぼくたちの愛? トリスタンの愛? 君の?ぼくの? イゾルデの愛? どんな死の勢いが その愛を打ち負かせるというんだい? あの力強い死・・・ それがぼくの前に立ちふさがり、 ぼくの体と命を 脅かしても、 そしてぼくはこの愛のためなら この体と命をわざと捨てるのだけれど、 そうだとしても、死の勢いがこの愛自身に 触れることなど一体あり得るだろうか? (頭をますますぴったりとイゾルデに擦り寄せながら) もしや僕が、そのためなら喜んで死ねる この愛のために今死んだとしても、 この愛がぼくとともに 死ぬなどということがあり得るだろうか? 永遠に生き続けるはずの愛が、 ぼくとともに終わるなどということが? そう、そしてこの男の愛が死なないんだとしたら、 どうして、トリスタンがこの愛のために 死ぬということが、あり得るんだい? ISOLDE でもあたしたちの愛は 「トリスタン、と・・・イゾルデ」 という名前じゃないかしら? この甘いことば・・・「と」。 その「と」が取り持って結んでいる 愛のきずな、 それはトリスタンがもしや死んでしまえば、 死がばらばらに壊してしまうんじゃないかしら? TRISTAN (きわめて冷静に) 死によって何が死ぬというの? 死ぬのはただ、ぼくたちの邪魔をするものだけ・・・ トリスタンが 変わらずイゾルデを愛し、永遠に 彼女のために生きることを邪魔するものだけ・・・ ISOLDE でもこのことば・・・「と」 それが壊されてしまったら、 イゾルデ自身の命とともに、 トリスタンも死の手に委ねられるかも・・・ それ以外のことが考えられる? (トリスタンは、意味深い身振りとともに、イゾルデをやさしく引き寄せて) TRISTAN ならばいっそ死んでしまったほうが いいのかい、離れずに、 永遠に一体になって 終わりなく、 目覚めることなく、 不安を抱くことなく、 名も無く 愛にかき抱かれ、 自らを捧げ尽くして、 この愛のためにのみ生きたほうが! ISOLDE (思いに沈み恍惚の中にあるように彼を見上げて) いっそ死んでしまったほうが よいのでしょうか、離れずに・・・ TRISTAN 永遠に一体になって 終わりなく・・・ ISOLDE 目覚めることなく・・・ TRISTAN 不安を抱くことなく・・・ 【二人】 名も無く 愛にかき抱かれ、 自らを捧げ尽くして、 この愛のためにのみ生きたほうが! (イゾルデは圧倒されたように頭を彼の胸に傾けながら) 【ブランゲーネの声】 (前と同じく見張りの鋸壁のほうから) 気がついて! 気がついて! もう夜は昼に取って代わられるわ。 TRISTAN (微笑みながらイゾルデに頭を垂れて) 聞いてなけりゃいけないのかい? ISOLDE (夢中になってトリスタンを見上げながら) このまま死なせてよ! TRISTAN (ますます真剣に) 起きてなけりゃいけないの? ISOLDE (ますます感動に震えながら) 絶対に起きないわ! TRISTAN (さらに迫るように) なおもあの昼が トリスタンを起こす定めだとでも? ISOLDE (陶酔して) 昼なんか 死に打ち負かされればいいのよ! TRISTAN 昼の脅しに、いま、 ぼくたちは逆らったのだね? ISOLDE (募りゆく陶酔とともに) 昼のまやかしを永遠に逃れたのよ。 TRISTAN 昼の白みゆく光が、ぼくたちを 追い払うことはもう決してないのだね? ISOLDE (大きな身振りで完全に身を起こしながら) あたしたちにとって夜は永遠に続くのよ! (トリスタンは彼女を追って身を起こし、熱狂的な陶酔の中で抱きしめあう) 【二人】 おお、永遠の夜、 甘美な夜! 気高く崇高な 愛の夜! お前が抱きしめた者、 お前が笑いかけた者、 それらの者は、どうして不安を抱かずに、 お前から目覚めることができようか? そんな不安は追い払ってしまえ、 やさしき死よ、 あこがれに満ちて望まれている 愛の死よ! お前の腕の中で、 お前に浄められ、 原初の神聖さに温められて、 目覚めの苦しみから解放されるのだ! TRISTAN どうやって捉えよう、 どうやって諦めよう、 この喜びを・・・ 【二人】 太陽からも遠く、 昼がもたらす別れの 嘆きからも遠く離れて! ISOLDE 妄想もなく・・・ TRISTAN 柔らかなあこがれ、 ISOLDE 不安を抱くことなく・・・ TRISTAN いとしき欲求。 嘆きもなく・・・ 【二人】 気高く消え去っていく。 ISOLDE 切なく求めることもなく・・・ 【二人】 やさしく闇につつまれて。 TRISTAN 避けることなく・・・ 【二人】 離れることなく、 ぴったりと二人きりになり、 永遠に我が家に帰り、 計り知れない空間で 至福の夢を見る。 TRISTAN トリスタンは君、 ぼくはイゾルデ、 もうトリスタンではない! ISOLDE あなたはイゾルデ、 トリスタンはあたし、 もうイゾルデじゃない! 【二人】 名づけることなく、 別れることなく、 新たに認め合い、 新たに燃え立ち、 永遠に終わらず、 ひとつの意識になる・・・ それは熱く燃え上がる胸の 至高の愛の歓び! (二人は陶然とした状態のままでいる) 第3場 (ブランゲーネが甲高い叫び声を発する) KURWENAL (抜き身の剣とともに突入してくる) お逃げください、トリスタン様! (トリスタンは驚いて背後の舞台のほうへ振り向く。マルケ王、メロート、その他の廷臣たちは狩の衣装に身を包んで、木立の合間の道をきびきびと舞台全面に進み出て、愛し合う二人の前に驚いて立ちすくむ。ブランゲーネは、時を同じくして城壁から降りて来て、まっしぐらにイゾルデのもとにやって来る。イゾルデは、無意識の恥ずかしさに捉えられ、顔をそむけて、花咲くベンチの上にもたれかかる。同様にトリスタンも無意識的に体を動かしつつも、片方の手でマントを広げて、イゾルデをやって来た者の視線から隠そうとする。彼は長い間この状態のまま、身じろぎもせず凍りついたような視線を男たちに向けたが、男たちは思いのままに動きながらも、目だけはトリスタンをじっと見ている。朝が白みゆく。) TRISTAN (より長い間の沈黙の後で) 味気ない昼だ、 これが最後だな! MELOT (マルケ王に) 殿、お言葉をいただかねばなりませぬぞ、 私めの訴えは正しかったでしょうか? 私めの首を質草にしましたが、 首はつながったと考えてようございますか? 私は殿にお示ししたのでございます、 それも明白な行為の現場で。 殿の名声と栄誉を 私は忠実に 恥辱からお守り申し上げたのでございます。 MARKE (深い衝撃を受けたあまり、震えた声で) 本当にそうしたというのか? そんなふうに思えるのか? そこの者を見るがよい、 誠実な中でも誠実な男だぞ、 その者に目をやるがよい、 親友の中でも最も親しき者だぞ、 そんな男の誠実の 最も自由な振舞いが 我が心を、こんなにも 敵意に満ちた裏切りで傷つけるとは! トリスタンが私を欺いたのなら、 いったい私はどんな希望を抱けば良いのだ? トリスタンが 私に嘘をついていたことが メロートの忠告により 明らかになったとしても。 TRISTAN (痙攣するように激しく) 昼の幽霊! 明け方の悪夢! 嘘つきで、みじめな! 消えてしまえ、行ってしまえ! MARKE (深く心を傷つけて) 私に、そう言うのか? そんなことを、トリスタンよ、私に・・・? どこに誠実があるというのだ? トリスタンが私を欺いた今・・・ 名誉と正しい作法なぞ どこにあるというのだ? すべての名誉の砦たる トリスタンがそれらをかなぐり捨てたからには・・・ トリスタンが楯の紋章にと 選んだ「美徳」・・・ その美徳は今や どこへ消え去ってしまったのだ? 美徳が我が友のもとを去った今、 トリスタンが私を裏切った今となっては・・・ (トリスタンは視線をゆっくりと地面に落としていく。マルケ王が言葉を続ける間、彼の表情には悲しみの色が次第に濃く読み取られる。) 何のためだったのか、 あの数知れぬ勲功は・・・ あの栄誉に満ちた名声、 あの偉大なる権力、それらはみなお前が このマルケのために勝ち取ったものなのに、 栄誉と名声は、 偉大さと権力は、 あの数知れぬ 勲功は、マルケに 与える恥辱の代わりにはならなかったのか? 王の感謝は 少なすぎるとでも思ったのか? お前が王のために勝ち取ったもの、 名声と王国を、王はお前に 遺産として持たせようと思ったというのに・・・ かつて子を作らずに 妻が死んだとき、 余りにも王はお前を愛していたので、 決して新たに このマルケ王は妃をとろうとはしなかった。 たしかに、宮廷でも領地でも あらゆる領民が、 頼むように、脅すように、 王に詰め寄り、 我が国にも女王がほしい、 お妃様を選びなさいと懇請した・・・ そしてお前自身さえも、 この叔父に 宮廷の願いを、 領地の望みを、 穏便に叶えなさいと懇願した・・・ それでも、宮廷と領地にあらがい、 お前にさえもあらがい、 抜け目なく、うまいこと 王はそれを拒んだのだ。しかし、 最後にはトリスタン、お前が王を脅迫したのだ。 永遠にこの宮廷と 領地に別れを告げるだろう、 お前自身が 王に花嫁を娶せるために 遣わされないならば、などと言って。 だからこそ王は成るがままに任せたのだ・・・ お前の胆力が私のために手に入れた こんなにも素晴らしい女人を いったい誰が見ることができよう? 誰が知りあうことができよう? 誰が誇りを持って 私のものだと言うことができよう? わが身の幸福を自ら讃えることなくしては・・・ 私の意志があえて 近寄ろうとしなかったもの、 我が願いが、畏敬に満ちつつも 内気に諦めていたもの、 あまりに素晴らしすぎて、 愛らしく高貴に、 我が魂を 癒さずにはいられぬもの、 そんな豪奢な花嫁を 敵意と危険をものともせず、 お前は私に捧げてくれたのだ。 今やそんな持ち物のゆえに、 お前は我が心を 常の場合よりも 苦痛に対して感じやすくしてしまった。 その部分、私の最もやわらかく、 感じやすく、むき出しの部分が 傷つけられたからには、 決してもはや 回復することは望めない・・・ 呪われた者よ、 なぜ、こんなにもえぐるように、 私のその部分に傷を負わせるのだ? なぜ、武器に塗られた 苦しめる毒でもって、その部分を傷つける? その毒は、私の悟性と脳を じりじりと焦がすように傷つけ、 私が友人をもはや 信頼できないようにし、 私のとらわれない心を 疑いで一杯にし、 私をして、夜の暗闇に紛れて こっそり聞き耳を立てながら 友達のもとに忍び寄らせ、 私の名誉に終止符を打たせようというのに。 いかなる天国によっても救い得ない この地獄が、なぜ私のもとに? いかなる悲惨な状態でも償えない この恥辱が、なぜ私のもとに? この、測り知ることができないほど深く 謎めいた理由を、 誰が世間に向けて示してくれるというのだ? TRISTAN (同情に満ちてマルケ王に向けて目を上げながら) おお、王よ、それを 私はあなたに言うことはできない。 そして、あなたが問いかけたことは、 あなたには決してわからないことです。 (あこがれに満ちて彼を見上げているイゾルデの方に向いながら) これからトリスタンが行くところへ、 イゾルデ、あなたはついてきてくれますか? トリスタンが言っているその国とは 太陽の光が射さないところ・・・ それは暗い 夜の国。 その国から母は 私を送り出した。 その時、母は死にながら 私をみごもり、 死にながら 光のもとへと送り出した。 私を産んだとき、 母の愛の隠れ家だったのは 夜の奇蹟の国で、 その夜から私は、あの時、目ざめたのです。 あなたにトリスタンを贈ってくれた奇蹟の国・・・ その国へと、ご案内するのです。 ついてきてくれますか? 誠実に、愛らしく・・・ イゾルデ、さあおっしゃってください! ISOLDE あなたという友が 異国の王妃として私を求めたとき、 その悪意に満ちた友にさえ 誠実に、愛らしく イゾルデはついていかねばならなかった。 今、あなたがあなた本来の場所へ行き、 あなたの遺産を私に示そうというのなら、 どうして、その国を避けるはずがあるでしょう? その国は全ての世界を包んでいるのですから・・・ トリスタンの家であり故郷であるところ、 そこへイゾルデも参ります。 誠実に愛らしく あなたに従います。 さあ、その道をイゾルデにお示しください! (トリスタンはゆっくりと彼女に身を屈め、やさしく額に口づけする。・・メロートは憤激のあまり飛び上がる) MELOT (剣を抜きながら) 裏切り者め!こいつ! 報いをあたえねば!王よ! こんな恥辱を我慢できるとでも? TRISTAN (自らの剣を抜き、素早く振り返る) 私と命のやり取りをしようというのは誰だ? (メロートに視線を向けて) この男は我が友だった。 私を誰よりも大切なものとして愛してくれた。 私の栄誉と名声のために 誰よりも心を砕いてくれた。 そして我が心を 思いあがらせ、 群臣が 私に迫るように仕向けたのだ。 もっと栄誉と名声を積み上げるようにと・・・ 王にあなたを娶せるようにと・・・ イゾルデ、あなたの眼差しは あの男の眼をも眩ませたのです。 嫉妬のあまり、この友は 私を裏切ったのです、 そう、私が裏切った王のために! (メロートに突進していく) 用意はいいか、メロート! (メロートが剣を突き出すと、トリスタンは自らの剣を取り落とし、傷を負ってクルヴェナールの腕の中に沈み込む。イゾルデはトリスタンの胸に身を投げる。マルケ王はメロートを押しとどめる。素早く幕が降りる) ZWEITER AUFZUG ERSTE SZENE Garten mit hohen Bäumen vor dem Gemach Isoldes, zu welchem, seitwärts gelegen, Stufen hinaufführen. Helle, anmutige Sommernacht. An der geöffneten Türe ist eine brennende Fackel aufgesteckt. Jagdgetön. Brangäne, auf den Stufen am Gemach, späht dem immer entfernter vernehmbaren Jagdtrosse nach. Sie blickt ängstlich in das Gemach zurück, darin sie Isolde nahen sieht. Zu ihr tritt aus dem Gemach, feurig bewegt, Isolde ISOLDE Hörst du sie noch? Mir schwand schon fern der Klang. BRANGÄNE lauschend Noch sind sie nah; deutlich tönt s daher. ISOLDE lauschend Sorgende Furcht beirrt dein Ohr. Dich täuscht des Laubes säuselnd Getön, das lachend schüttelt der Wind. BRANGÄNE Dich täuscht des Wunsches Ungestüm, zu vernehmen, was du wähnst. Sie lauscht Ich höre der Hörner Schall. ISOLDE wieder lauschend Nicht Hörnerschall tönt so hold, des Quelles sanft rieselnde Welle rauscht so wonnig daher. Wie hört ich sie, tosten noch Hörner? Im Schweigen der Nacht nur lacht mir der Quell. Der meiner harrt in schweigender Nacht, als ob Hörner noch nah dir schallten, willst du ihn fern mir halten? BRANGÄNE Der deiner harrt --- o hör mein Warnen! --- des harren Späher zur Nacht. Weil du erblindet, wähnst du den Blick der Welt erblödet für euch? Da dort an Schiffes Bord von Tristans bebender Hand die bleiche Braut, kaum ihrer mächtig, König Marke empfing, als alles verwirrt auf die Wankende sah, der güt ge König, mild besorgt, die Mühen der langen Fahrt, die du littest, laut beklagt ein einz ger war s, ich achtet es wohl, der nur Tristan fasst ins Auge. Mit böslicher List, lauerndem Blick sucht er in seiner Miene zu finden, was ihm diene. Tückisch lauschend treff ich ihn oft der heimlich euch umgarnt, vor Melot seid gewarnt! ISOLDE Meinst du Herrn Melot? Oh, wie du dich trügst! Ist er nicht Tristans treuester Freund? Muss mein Trauter mich meiden, dann weilt er bei Melot allein. BRANGÄNE Was mir ihn verdächtig, macht dir ihn teuer! Von Tristan zu Marke ist Melots Weg; dort sät er üble Saat. Die heut im Rat dies nächtliche Jagen so eilig schnell beschlossen, einem edlern Wild, als dein Wähnen meint, gilt ihre Jägerslist. ISOLDE Dem Freund zulieb erfand diese List aus Mitleid Melot, der Freund. Nun willst du den Treuen schelten? Besser als du sorgt er für mich; ihm öffnet er, was mir du sperrst. O spar mir des Zögerns Not! Das Zeichen, Brangäne! O gib das Zeichen! Lösche des Lichtes letzten Schein! Dass ganz sie sich neige, winke der Nacht. Schon goss sie ihr Schweigen durch Hain und Haus, schon füllt sie das Herz mit wonnigem Graus. O lösche das Licht nun aus, lösche den scheuchenden Schein! Lass meinen Liebsten ein! BRANGÄNE O lass die warnende Zünde, lass die Gefahr sie dir zeigen! O wehe! Wehe! Ach, mir Armen! Des unseligen Trankes! Dass ich untreu einmal nur der Herrin Willen trog! Gehorcht ich taub und blind, dein Werk war dann der Tod. Doch deine Schmach, deine schmählichste Not mein Werk, muss ich Schuld ge es wissen? ISOLDE Dein Werk? O tör ge Magd! Frau Minne kenntest du nicht? Nicht ihres Zaubers Macht? Des kühnsten Mutes Königin? Des Weltenwerdens Wälterin? Leben und Tod sind untertan ihr, die sie webt aus Lust und Leid, in Liebe wandelnd den Neid. Des Todes Werk, nahm ich s vermessen zur Hand, Frau Minne hat es meiner Macht entwandt. Die Todgeweihte nahm sie in Pfand, fasste das Werk in ihre Hand. Wie sie es wendet, wie sie es endet, was sie mir küre, wohin mich führe, ihr ward ich zu eigen num lass mich Gehorsam zeigen! BRANGÄNE Und musste der Minne tückischer Trank des Sinnes Licht dir verlöschen, darfst du nicht sehen, wenn ich dich warne nur heute hör, o hör mein Flehen! Der Gefahr leuchtendes Licht, nur heute, heut die Fackel dort lösche nicht! ISOLDE Die im Busen mir die Glut entfacht, die mir das Herze brennen macht, die mir als Tag der Seele lacht, Frau Minne will es werde Nacht, dass hell sie dorten leuchte, sie eilt auf die Fackel zu wo sie dein Licht verscheuchte. Sie nimmt die Fackel von der Tür Zur Warte du dort wache treu! Die Leuchte, und wär s meines Lebens Licht --- lachend sie zu löschen zag ich nicht! Sie wirft die Fackel zur Erde, wo sie allmählich verlischt. Brangäne wendet sich bestürzt ab, um auf einer äusseren Treppe die Zinne zu ersteigen, wo sie langsam verschwindet. Isolde lauscht und späht, zunächst schüchtern, in einen Baumgang. Von wachsendem Verlangen bewegt, schreitet sie dem Baumgang näher und späht zuversichtlicher. Sie winkt mit einem Tuche, erst seltener, dann häufiger, und endlich, in leidenschaftlicher Ungeduld, immer schneller. Eine Gebärde des plötzlichen Entzückens sagt, dass sie den Freund in der Ferne gewahr geworden. Sie streckt sich höher und höher, und, um besser den Raum zu übersehen, eilt sie zur Treppe zurück, von deren oberster Stufe aus sie dem Herannahenden zuwinkt. Dann springt sie ihm entgegen ZWEITE SZENE TRISTAN stürzt herein Isolde! Geliebte! ISOLDE Tristan! Geliebter! Stürmische Umarmungen beider, unter denen sie in den Vordergrund gelangen Bist du mein? TRISTAN Hab ich dich wieder? ISOLDE Darf ich dich fassen? TRISTAN Kann ich mir trauen? ISOLDE Endlich! Endlich! TRISTAN An meiner Brust! ISOLDE Fühl ich dich wirklich? TRISTAN Seh ich dich selber? ISOLDE Dies deine Augen? TRISTAN Dies dein Mund? ISOLDE Hier deine Hand? TRISTAN Hier dein Herz? ISOLDE Bin ich s? Bist du s? Halt ich dich fest? TRISTAN Bin ich s? Bist du s? Ist es kein Trug? BEIDE Ist es kein Traum? O Wonne der Seele, o süsse, hehrste, kühnste, schönste, seligste Lust! TRISTAN Ohne Gleiche! ISOLDE Überreiche! TRISTAN Überselig! ISOLDE Ewig! TRISTAN Ewig! ISOLDE Ungeahnte, nie gekannte! TRISTAN Überschwenglich hoch erhabne! ISOLDE Freudejauchzen! TRISTAN Lustentzücken! BEIDE Himmelhöchstes Weltentrücken! ISOLDE Mein! Tristan mein! TRISTAN Mein! Isolde mein! BEIDE Mein und dein! Ewig, ewig ein! ISOLDE Wie lange fern! Wie fern so lang! TRISTAN Wie weit so nah! So nah wie weit! ISOLDE O Freundesfeindin, böse Ferne! Träger Zeiten zögernde Länge! TRISTAN O Weit und Nähe, hart entzweite! Holde Nähe! Öde Weite! ISOLDE Im Dunkel du, im Lichte ich! TRISTAN Das Licht! Das Licht! O dieses Licht, wie lang verlosch es nicht! Die Sonne sank, der Tag verging, doch seinen Neid erstickt er nicht sein scheuchend Zeichen zündet er an und steckt s an der Liebsten Türe, dass nicht ich zu ihr führe. ISOLDE Doch der Liebsten Hand löschte das Licht; wes die Magd sich wehrte, scheut ich mich nicht in Frau Minnes Macht und Schutz bot ich dem Tage Trutz! TRISTAN Dem Tage! Dem Tage! Dem tückischen Tage, dem härtesten Feinde Hass und Klage! Wie du das Licht, o könnt ich die Leuchte, der Liebe Leiden zu rächen, dem frechen Tage verlöschen! Gibt s eine Not, gibt s eine Pein, die er nicht weckt mit seinem Schein? Selbst in der Nacht dämmernder Pracht hegt ihn Liebchen am Haus, streckt mir drohend ihn aus! ISOLDE Hegt ihn die Liebste am eignen Haus, im eignen Herzen hell und kraus, hegt ihn trotzig einst mein Trauter Tristan --- der mich betrog! War s nicht der Tag, der aus ihm log, als er nach Irland werbend zog, für Marke mich zu frein, dem Tod die Treue zu weihn? TRISTAN Der Tag! Der Tag, der dich umgliss, dahin, wo sie der Sonne glich, in höchster Ehren Glanz und Licht Isolde mir entrückt ! Was mir das Auge so entzückt , mein Herze tief zur Erde drückt in lichten Tages Schein wie war Isolde mein? ISOLDE War sie nicht dein, die dich erkor? Was log der böse Tag dir vor, dass, die für dich beschieden, die Traute du verrietest? TRISTAN Was dich umgliss mit hehrster Pracht, der Ehre Glanz, des Ruhmes Macht, an sie mein Herz zu hangen, hielt mich der Wahn gefangen. Die mit des Schimmers hellstem Schein mir Haupt und Scheitel licht beschien, der Welten-Ehren Tagessonne, mit ihrer Strahlen eitler Wonne, durch Haupt und Scheitel drang mir ein bis in des Herzens tiefsten Schrein. Was dort in keuscher Nacht dunkel verschlossen wacht , was ohne Wiss und Wahn ich dämmernd dort empfahn ein Bild, das meine Augen zu schau n sich nicht getrauten, von des Tages Schein betroffen lag mir s da schimmernd offen. Was mir so rühmlich schien und hehr, das rühmt ich hell vor allem Heer; vor allem Volke pries ich laut der Erde schönste Königsbraut. Dem Neid, den mir der Tag erweckt ; dem Eifer, den mein Glücke schreckt ; der Missgunst, die mir Ehren und Ruhm begann zu schweren denen bot ich Trotz, und treu beschloss, um Ehr und Ruhm zu wahren, nach Irland ich zu fahren. ISOLDE O eitler Tagesknecht! Getäuscht von ihm, der dich getäuscht, wie musst ich liebend um dich leiden, den, in des Tages falschem Prangen, von seines Gleissens Trug befangen, dort wo ihn Liebe heiss umfasste, im tiefsten Herzen hell ich hasste. Ach, in des Herzens Grunde wie schmerzte tief die Wunde! Den dort ich heimlich barg, wie dünkt er mich so arg, wenn in des Tages Scheine der treu gehegte Eine der Liebe Blicken schwand, als Feind nur vor mir stand! Das als Verräter dich mir wies, dem Licht des Tages wollt ich entfliehn, dorthin in die Nacht dich mit mir ziehn, wo der Täuschung Ende mein Herz mir verhiess; wo des Trugs geahnter Wahn zerrinne; dort dir zu trinken ew ge Minne, mit mir dich im Verein wollt ich dem Tode weihn. TRISTAN In deiner Hand den süssen Tod, als ich ihn erkannt, den sie mir bot; als mir die Ahnung hehr und gewiss zeigte, was mir die Sühne verhiess da erdämmerte mild erhabner Macht im Busen mir die Nacht; mein Tag war da vollbracht. ISOLDE Doch ach, dich täuschte der falsche Trank, dass dir von neuem die Nacht versank; dem einzig am Tode lag, den gab er wieder dem Tag! TRISTAN O Heil dem Tranke! Heil seinem Saft! Heil seines Zaubers hehrer Kraft! Durch des Todes Tor, wo er mir floss, weit und offen er mir erschloss, darin ich sonst nur träumend gewacht, das Wunderreich der Nacht. Von dem Bild in des Herzens bergendem Schrein scheucht er des Tages täuschenden Schein, dass nachtsichtig mein Auge wahr es zu sehen tauge. ISOLDE Doch es rächte sich der verscheuchte Tag; mit deinen Sünden Rat s er pflag; was dir gezeigt die dämmernde Nacht, an des Tag-Gestirnes Königsmacht musstest du s übergeben, um einsam in öder Pracht schimmernd dort zu leben. Wie ertrug ich s nur? Wie ertrag ich s noch? TRISTAN O, nun waren wir Nacht-Geweihte! Der tückische Tag, der Neid-bereite, trennen konnt uns sein Trug, doch nicht mehr täuschen sein Lug! Seine eitle Pracht, seinen prahlenden Schein verlacht, wem die Nacht den Blick geweiht seines flackernden Lichtes flüchtige Blitze blenden uns nicht mehr. Wer des Todes Nacht liebend erschaut, wem sie ihr tief Geheimnis vertraut des Tages Lügen, Ruhm und Ehr , Macht und Gewinn, so schimmernd hehr, wie eitler Staub der Sonnen sind sie vor dem zersponnen! In des Tages eitlem Wähnen bleibt ihm ein einzig Sehnen --- das Sehnen hin zur heil gen Nacht, wo ur-ewig, einzig wahr Liebeswonne ihm lacht! Tristan zieht Isolde sanft zur Seite auf eine Blumenbank nieder, senkt sich vor ihr auf die Knie und schmiegt sein Haupt in ihren Arm BEIDE O sink hernieder, Nacht der Liebe, gib Vergessen, dass ich lebe; nimm mich auf in deinen Schoss, löse von der Welt mich los! TRISTAN Verloschen nun die letzte Leuchte; ISOLDE was wir dachten, was uns deuchte; TRISTAN all Gedenken --- ISOLDE all Gemahnen --- BEIDE heil ger Dämm rung hehres Ahnen löscht des Wähnens Graus welterlösend aus. ISOLDE Barg im Busen uns sich die Sonne, leuchten lachend Sterne der Wonne. TRISTAN Von deinem Zauber sanft umsponnen, vor deinen Augen süss zerronnen; ISOLDE Herz an Herz dir, Mund an Mund; TRISTAN eines Atems ein ger Bund; BEIDE bricht mein Blick sich wonnerblindet, erbleicht die Welt mit ihrem Blenden ISOLDE die uns der Tag trügend erhellt, TRISTAN zu täuschendem Wahn entgegengestellt, BEIDE selbst dann bin ich die Welt Wonne-hehrstes Weben, Liebe-heiligstes Leben, Nie-wieder-Erwachens wahnlos hold bewusster Wunsch. Tristan und Isolde versinken wie in gänzliche Entrücktheit, in der sie, Haupt an Haupt auf die Blumenbank zurückgelehnt, verweilen BRANGÄNES STIMME von der Zinne her Einsam wachend in der Nacht, wem der Traum der Liebe lacht, hab der Einen Ruf in acht, die den Schläfern Schlimmes ahnt, bange zum Erwachen mahnt. Habet acht! Habet acht! Bald entweicht die Nacht. ISOLDE leise Lausch, Geliebter! TRISTAN ebenso Lass mich sterben! ISOLDE allmählich sich ein wenig erhebend Neid sche Wache! TRISTAN zurückgelehnt bleibend Nie erwachen! ISOLDE Doch der Tag muss Tristan wecken? TRISTAN ein wenig das Haupt erhebend Lass den Tag dem Tode weichen! ISOLDE nicht heftig Tag und Tod mit gleichen Streichen sollten unsre Lieb erreichen? TRISTAN sich mehr aufrichtend Unsre Liebe? Tristans Liebe? Dein und mein , Isoldes Liebe? Welches Todes Streichen könnte je sie weichen? Stünd er vor mir, der mächt ge Tod, wie er mir Leib und Leben bedroht , die ich so willig der Liebe lasse, wie wäre seinen Streichen die Liebe selbst zu erreichen? immer inniger mit dem Haupt sich an Isolde schmiegend Stürb ich nun ihr, der so gern ich sterbe, wie könnte die Liebe mit mir sterben, die ewig lebende mit mir enden? Doch stürbe nie seine Liebe, wie stürbe dann Tristan seiner Liebe? ISOLDE Doch unsre Liebe, heisst sie nicht Tristan und --- Isolde? Dies süsse Wörtlein und, was es bindet, der Liebe Bund, wenn Tristan stürb , zerstört es nicht der Tod? TRISTAN sehr ruhig Was stürbe dem Tod, als was uns stört, was Tristan wehrt, Isolde immer zu lieben, ewig ihr nur zu leben? ISOLDE Doch dieses Wörtlein und --- wär es zerstört, wie anders als mit Isoldes eignem Leben wär Tristan der Tod gegeben? Tristan zieht, mit bedeutungsvoller Gebärde, Isolde sanft an sich TRISTAN So stürben wir, um ungetrennt, ewig einig ohne End , ohn Erwachen, ohn Erbangen, namenlos in Lieb umfangen, ganz uns selbst gegeben, der Liebe nur zu leben! ISOLDE wie in sinnender Entrücktheit zu ihm aufblickend So stürben wir, um ungetrennt --- TRISTAN ewig einig ohne End --- ISOLDE ohn Erwachen --- TRISTAN ohn Erbangen --- BEIDE namenlos in Lieb umfangen, ganz uns selbst gegeben, der Liebe nur zu leben! Isolde neigt wie überwältigt das Haupt an seine Brust BRANGÄNES STIMME wie vorher Habet acht! Habet acht! Schon weicht dem Tag die Nacht. TRISTAN lächelnd zu Isolde geneigt Soll ich lauschen? ISOLDE schwärmerisch zu Tristan aufblickend Lass mich sterben! TRISTAN ernster Muss ich wachen? ISOLDE bewegter Nie erwachen! TRISTAN drängender Soll der Tag noch Tristan wecken? ISOLDE begeistert Lass den Tag dem Tode weichen! TRISTAN Des Tages Dräuen nun trotzten wir so? ISOLDE mit wachsender Begeisterung Seinem Trug ewig zu fliehn. TRISTAN Sein dämmernder Schein verscheuchte uns nie? ISOLDE mit grosser Gebärde ganz sich erhebend Ewig währ uns die Nacht! Tristan folgt ihr, sie umfangen sich in schwärmerischer Begeisterung BEIDE O ew ge Nacht, süsse Nacht! Hehr erhabne Liebesnacht! Wen du umfangen, wem du gelacht, wie wär ohne Bangen aus dir er je erwacht? Nun banne das Bangen, holder Tod, sehnend verlangter Liebestod! In deinen Armen, dir geweiht, ur-heilig Erwarmen, von Erwachens Not befreit! TRISTAN Wie sie fassen, wie sie lassen, diese Wonne --- BEIDE Fern der Sonne, fern der Tage Trennungsklage! ISOLDE Ohne Wähnen --- TRISTAN sanftes Sehnen; ISOLDE ohne Bangen --- TRISTAN süss Verlangen. Ohne Wehen --- BEIDE hehr Vergehen. ISOLDE Ohne Schmachten --- BEIDE hold Umnachten. TRISTAN Ohne Meiden --- BEIDE ohne Scheiden, traut allein, ewig heim, in ungemessnen Räumen übersel ges Träumen. TRISTAN Tristan du, ich Isolde, nicht mehr Tristan! ISOLDE Du Isolde, Tristan ich, nicht mehr Isolde! BEIDE Ohne Nennen, ohne Trennen, neu Erkennen, neu Entbrennen; ewig endlos, ein-bewusst heiss erglühter Brust höchste Liebeslust! Sie bleiben in verzückter Stellung DRITTE SZENE Brangäne stösst einen grellen Schrei aus KURWENAL stürzt mit entblösstem Schwerte herein Rette dich, Tristan! Er blickt mit Entsetzen hinter sich in die Szene zurück. Marke, Melot und Hofleute, in Jägertracht, kommen aus dem Baumgange lebhaft nach dem Vordergrunde und halten entsetzt der Gruppe der Liebenden gegenüber an. Brangäne kommt zugleich von der Zinne herab und stürzt auf Isolde zu. Diese, von unwillkürlicher Scham ergriffen, lehnt sich, mit abgewandtem Gesicht, auf die Blumenbank.Tristan, in ebenfalls unwillkürlicher Bewegung, streckt mit dem einen Arm den Mantel breit aus, so dass er Isolde vor den Blicken der Ankommenden verdeckt. In dieser Stellung verbleibt er längere Zeit, unbeweglich den starren Blick auf die Männer gerichtet, die in verschiedener Bewegung die Augen auf ihn heften. Morgendämmerung TRISTAN nach längerem Schweigen Der öde Tag zum letztenmal! MELOT zu Marke Das sollst du, Herr, mir sagen, ob ich ihn recht verklagt? Das dir zum Pfand ich gab, ob ich mein Haupt gewahrt? Ich zeigt ihn dir in offner Tat Namen und Ehr hab ich getreu vor Schande dir bewahrt. MARKE nach tiefer Erschütterung, mit bebender Stimme Tatest du s wirklich? Wähnst du das? Sieh ihn dort, den treuesten aller Treuen; blick auf ihn, den freundlichsten der Freunde seiner Treue freister Tat traf mein Herz mit feindlichstem Verrat! Trog mich Tristan, sollt ich hoffen, was sein Trügen mir getroffen, sei durch Melots Rat redlich mir bewahrt? TRISTAN krampfhaft heftig Tagsgespenster! Morgenträume! Täuschend und wüst! Entschwebt! Entweicht! MARKE mit tiefer Ergriffenheit Mir dies? Dies, Tristan, mir? --- Wohin nun Treue, da Tristan mich betrog? Wohin nun Ehr und echte Art, da aller Ehren Hort, da Tristan sie verlor? Die Tristan sich zum Schild erkor, wohin ist Tugend nun entflohn, da meinen Freund sie flieht, da Tristan mich verriet? Tristan senkt langsam den Blick zu Boden; in seinen Mienen ist, während Marke fortfährt, zunehmende Trauer zu lesen Wozu die Dienste ohne Zahl, der Ehren Ruhm, der Grösse Macht, die Marken du gewannst; musst Ehr und Ruhm, Gröss und Macht, musste die Dienste ohne Zahl dir Markes Schmach bezahlen? Dünkte zu wenig dich sein Dank, dass, was du ihm erworben, Ruhm und Reich, er zu Erb und Eigen dir gab? Da kinderlos einst schwand sein Weib, so liebt er dich, dass nie aufs neu sich Marke wollt vermählen. Da alles Volk zu Hof und Land mit Bitt und Dräuen in ihn drang, die Königin dem Lande, die Gattin sich zu kiesen; da selber du den Ohm beschworst, des Hofes Wunsch, des Landes Willen gütlich zu erfüllen; in Wehr wider Hof und Land, in Wehr selbst gegen dich, mit List und Güte weigerte er sich, bis, Tristan, du ihm drohtest, für immer zu meiden Hof und Land, würdest du selber nicht entsandt, dem König die Braut zu frein. Da liess er s denn so sein. --- Dies wundervolle Weib, das mir dein Mut gewann, wer durft es sehen, wer es kennen, wer mit Stolze sein es nennen, ohne selig sich zu preisen? Der mein Wille nie zu nahen wagte, der mein Wunsch ehrfurchtscheu entsagte, die so herrlich hold erhaben mir die Seele musste laben, trotz Feind und Gefahr, die fürstliche Braut brachtest du mir dar. Nun, da durch solchen Besitz mein Herz du fühlsamer schufst als sonst dem Schmerz, dort, wo am weichsten, zart und offen, würd ich getroffen, nie zu hoffen, dass je ich könnte gesunden warum so sehrend, Unseliger, dort nun mich verwunden? Dort mit der Waffe quälendem Gift, das Sinn und Hirn mir sengend versehrt, das mir dem Freund die Treue verwehrt, mein offnes Herz erfüllt mit Verdacht, dass ich nun heimlich in dunkler Nacht den Freund lauschend beschleiche, meiner Ehren Ende erreiche? Die kein Himmel erlöst, warum mir diese Hölle? Die kein Elend sühnt, warum mir diese Schmach? Den unerforschlich tief geheimnisvollen Grund, wer macht der Welt ihn kund? TRISTAN mitleidig das Auge zu Marke erhebend O König, das kann ich dir nicht sagen; und was du frägst, das kannst du nie erfahren. Er wendet sich zu Isolde, die sehnsüchtig zu ihm aufblickt Wohin nun Tristan scheidet, willst du, Isold , ihm folgen? Dem Land, das Tristan meint, der Sonne Licht nicht scheint es ist das dunkel nächt ge Land, daraus die Mutter mich entsandt, als, den im Tode sie empfangen, im Tod sie liess an das Licht gelangen. Was, da sie mich gebar, ihr Liebesberge war, das Wunderreich der Nacht, aus der ich einst erwacht; das bietet dir Tristan, dahin geht er voran ob sie ihm folge treu und hold --- das sag ihm nun Isold ! ISOLDE Als für ein fremdes Land der Freund sie einstens warb, dem Unholden treu und hold musst Isolde folgen. Nun führst du in dein eigen, dein Erbe mir zu ziegen; wie flöh ich wohl das Land, das alle Welt umspannt? Wo Tristans Haus und Heim, da kehr Isolde ein auf dem sie folge treu und hold, den Weg nun zeig Isold ! Tristan neigt sich langsam über sie und küsst sie sanft auf die Stirn. --- Melot fährt wütend auf MELOT das Schwert ziehend Verräter! Ha! Zur Rache, König! Duldest du diese Schmach? TRISTAN zieht sein Schwert, und wendet sich schnell um Wer wagt sein Leben an das meine? Er heftet den Blick auf Melot Mein Freund war der, er minnte mich hoch und teuer; um Ehr und Ruhm mir war er besorgt wie keiner. Zum Übermut trieb er mein Herz; die Schar führt er, die mich gedrängt, Ehr und Ruhm mir zu mehren, dem König dich zu vermählen! Dein Blick, Isolde, blendet auch ihn aus Eifer verriet mich der Freund dem König, den ich verriet! Er dringt auf Melot ein Wehr dich, Melot! Als Melot ihm das Schwert entgegenstreckt, lässt Tristan das seinige fallen und sinkt verwundet in Kurwenals Arme. Isolde stürzt sich an seine Brust. Marke hält Melot zurück. Der Vorhang fällt schnell この日本語テキストは、 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス の下でライセンスされています。@wagnerianchan Wagner,Richard/Tristan und Isolde/III
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管理人より こちらに掲載している原語リブレットはどうやらホーフマンスタールの生台本だったようで、シュトラウスが音楽を付けてない部分や追加した詩句があるようです。生台本は話のつながりがスムーズな点もあるということで、wagnerianchanさまはそのまま訳出してくれました。管理人がシュトラウスがカットした原語部分をグレーにする処理を行っています。通常のリブレット日本語対訳はこちらをご覧ください。 → メモ@広報室 (アデライーデはマンドリカのエスコートを受けながら、後ろの階段を登っていく。舞台右手から出てきたテーブルの上には豪華な冷菜が置かれ、次から次へと置かれていく。 アラベラはドミニクにエスコートされながら、後方の舞踏会の広間から登場する。二人は向きを変えて舞台左手へと歩いて行く) ARABELLA さあ、これで、さよならね。ドミニクさん。 DOMINIK さよなら?もう帰宅されるのですか? ARABELLA (落ち着いて、快活に) これが私たちの最後のダンスだったのです。 いずれまたお会いすることもあるかも知れない。 ですが、ただ若い頃の知り合いとしてですわ。 DOMINIK アラベラ! (彼女の腕をつかんで) ARABELLA (するっと身をかわして) だめよ。ドミニク! 子供時代は別として、あなたは、 私を好きと言ってくれた 最初の男の人でしたね。私ほんとうに嬉しかったわ。 でも、私はあなたにふさわしい人ではなく、 残念ながら、あなたも私にふさわしい方ではなかった。 何もおっしゃらないで。ドミニク。エレメルが来ますわ。 さよなら! (エレメルにうなずきかける。ドミニクはゆっくりと去っていく) ELEMER (舞踏会の広間からやって来て、アラベラに近寄る) 今日ほど美しいあなたを見たことがない! 何かあったんだね! ARABELLA そうよ。エレメル。あったわ! ですから、今、私はあなたに手を差し出し、 さよならを告げるの。ありがとう、エレメル・・・ いくつも素敵な時があったわね・・・ ELEMER ベッラ。あったのだし、これからもあるのだよ! ARABELLA 手を握ったままにしないで。 すぐに私の指の力を感じて。 もう二度と会わなくとも、 良いお友達のままでいましょうね! ELEMER (怒って) あなたは、あのよそ者に恋したのですね。 あのヴァラキア人だか何だかに! ARABELLA 恋・・・それ以上のことですわ・・・ (エレメルはののしり始める) ARABELLA (穏やかに) この最後の時を台無しにしないで! さあ、ラモラルが来たわ。 私との最後のダンスの時を待っている! (ラモラルが舞踏会の広間から階段を登って登場する。舞台右手のテーブルクロスは取り払われている) ELEMER (アラベラにぴたっと体を寄せて) ぼくの妻になってください! いったい誰がぼくの邪魔をできるでしょう! ARABELLA 残念ですが私には別の幸せが定められているの。 (エレメルをその場に残し、ラモラルの方へと向かう。エレメルは左手から退場) LAMORAL ああ、アラベラ!舞踏会に、あなたほど美しい方はいません! ARABELLA (半ば自分に言い聞かせるように) そうよ。恋とは甘いもの。このくっついたり離れたりはね。 でも、それよりも千倍美しいものがあるわ! いつかあなたもきっとわかるわ。ひょっとしたらね・・・ LAMORAL 私に縁の遠い話などしないでください・・・ ARABELLA (真剣に) あなたにはまだ縁がない話ね。その通りね。 LAMORAL 不安になります。様子が違いますね、アラベラ! ぼくからあなたを奪ったのは誰なのです! ARABELLA 奪った?行ってちょうだい、おばかさんね! でも、最初で最後のキスを あなたにしてあげるわ。 (ラモラルに身をかがめ、素早く、額に軽くキスする。二人は舞台左手にいて、ややカーテンの陰に隠れている) LAMORAL (顔を輝かせて) この素晴らしいキスは、どなたから? ARABELLA (すぐラモラルから身を離して、舞台中央に進んで行く) 今日幸せを得た女の子からよ。 この子は、幸せすぎて一人でいなきゃならない。 自分の部屋で一人っきりになり、 幸せのあまり、長い時間、眠れもせず横になっているの! (口調を変えて) でも、もう一度だけワルツを踊りましょう。そしたら、おいとまするわ・・・もう二度と会うこともないでしょう! (ラモラルと舞踏会の広間に降りて行く。マッテオが舞台右手から出て来て、テーブルクロスの脇を通り過ぎる。ズデンカは左手から登場し、不安そうな様子で、人目につかない所からマッテオの様子を眺めている) MATTEO (独り言で) もう終わろう!終わりにし、けりをつけよう! さもなくば、ぼくは臆病者だ! ZDENKA ああ!なんて顔だ!恐ろしいほどの覚悟! (ズデンカの手招きに応じて、マッテオがやって来る。マンドリカはギャラリーから階段を下り、舞台を横切って、テーブルクロスのかかったテーブルへと進み、ヴェルコから報告を受けている) ZDENKA (とても不安そうに) またこんなになってしまって・・・?またこんな? MATTEO 胸の嵐に押しつぶされそうだ! ZDENKA お姉さんの想いは君にある!他の誰でもない! (マッテオは苦笑いする) ZDENKA うそだと思う? ぼくにこの手紙をくれたんだよ! これさ! (背広の胸ポケットに手を突っ込む) MATTEO (後じさりして舞台中央に出る) 受け取れない! それは、ぼくを終わらせてしまう! そう感じるんだ! (ズデンカは手紙を手にしたまま、逃げるマッテオを追う。マンドリカはそれに気付く。ヤンケルは、花束の山を運ぶ人々と一緒に、舞台右手から入ってくる。ズデンカはマッテオを舞台中央まで追いかけて行く) MATTEO 持ち去ってくれ!きっと、ぼくは終わってしまう! ZDENKA 受け取らねば!世界が変わるはずさ! それをこそ感じるんだ! MATTEO (手紙をつかむ) 鍵じゃないか? ZDENKA 受け取って!受け取ってよ! MATTEO (手紙の封を引きちぎって) 手紙はない!鍵だけ? 何かの冗談かい?ズデンコ、どうなんだ! ZDENKA (顔を真っ青にして、気を失いそうになりながら) お姉さんの鍵さ! MATTEO ああ、あの人の鍵だって? ZDENKA (ほとんど抑揚をつけずに) 部屋のさ。気をつけて。しまうんだ。 MATTEO 鍵だって・・・?気が狂いそうだ! ここは舞踏会かい?君はズデンコか? 下で踊っているのは、君の姉さんかい? 鍵とは・・・? ZDENKA お姉さんの部屋のさ。 MATTEO アラベラの部屋への鍵! (鍵を目の前にかかげる) MANDRYKA (体をびくっと震わせ) 俺の聴き違いか!? (ヤンケルが近づいてくるが、マンドリカは去るように合図し、2人の方へと近づいて行く) ZDENKA (赤くなったり青くなったりし、恥ずかしさを乗り越えようとしながら) 君は家に帰るんだ・・・お姉さんは15分もすればやって来るよ。 その鍵はお姉さんの部屋の隣室を開けるんだ。音も立てずに、お姉さんは君のもとにやって来る。マッテオ。君が今晩幸せになるためなら、お姉さんは何でもしてあげるつもりなんだよ! MATTEO 誓ってくれ、本当だね! アラベラの部屋の鍵なんだね! ZDENKA 君の手にあるじゃないか!まさに、その鍵を、 お姉さんは君に渡し、君の幸せのためなら、 何でもしてあげるつもりなんだ! もう行かなきゃ!人に見られちゃまずい! (舞台左手へと走って退場) MATTEO (独り言で) 乙女心の神秘・・・何ともきわめがたい! (急ぎ左手へと退場) MANDRYKA (一種固まった状態から突然目覚めたように) 待て!そこのお前、だれなんだ! ヴェルコ!走れ!あの男を取り押さえろ! 俺の前に引きずり出せ!あの鍵と一緒にな! (ドミニクとアデライーデは舞台左手から前のほうにやって来る) WELKO (自分の主人が誰をつかまえろと言っているのか分からず) 誰をですか?大侯さま?どの男です? こやつですか? (ドミニクを指差す) (ドミニクとアデライーデは舞台左手のソファーに腰を下ろしている) MANDRYKA (独り言で) もしや、ここには大勢アラベラという名の女がいるのか・・・ 俺の呪わしい猟師の耳が、 馬鹿で頑固な脳みそを欺いたのか・・・ だが、見知らぬ奴の笑い物になってるんじゃあるまいな? 部屋の鍵を贈るだと? 自分自身は、この舞踏会の広間で 踊っているというのに? (時計を見る) 時間はまだ残っているというのか・・・ 俺が、あの人に許した時間は・・・。 だが、それこそ間抜けな阿呆じゃないか? (ヴェルコに) もうよそう!食事の用意を続けるんだ! (せわしなく行ったり来たりする) 音楽は美しい・・・鍵のことじゃない。 ヴァイオリンが聴こえる・・・呪わしい鍵じゃない。 きっともうすぐ、あの人がここに来る。 私の目の前に。そうしたら、花を撒き散らして、 私の代わりに、花にあの人の足にキスさせるのだ。 ああ!今この瞬間も、あの人は踊り、 少女時代に別れを告げているんだ! DOMINIK ああ、なんと魅力的な女性でしょう! 昔は娘さんより美しかったでしょうに! ぼくのメランコリックな気持ちを癒す術もご存知のはずですよ。 ADELAIDE ドミニク!だめよ! あとで、二人っきりになったらね。 あの子がいなくなってからよ。 MANDRYKA (怒りに燃えて眺めながら) なぜ大勢こっちに来るのに、あの人はいないんだ? なぜ、いまいましい鍵の音ばかりガチャガチャ聞こえるんだ? DIE FIAKER-MILLI (エレメルの腕にもたれて、マンドリカに近づく。それ以外のカップル達も立っている) あなた様、改めて、お願い申し上げますわ。 舞踏会の女王をお返しくださいませ! MANDRYKA (激怒して、独り言で) この女、何を言うんだ?俺に、あの人を返せだと? 俺が閉じ込めたわけじゃない。 俺は鍵を持っていない。鍵は封筒の中さ。 (肘掛椅子を引っつかむと、背もたれがパキンと折れる。ヴェルコがシャンパンを差し出す) MANDRYKA (気持ちを抑えながら) お許しいただきたく存じます・・・ どなたさまもご同様に。お知り合いも見知らぬ方も! ELEMER だが、この素敵な時間を、アラベラ伯爵令嬢なしで 過ごしたくないものだな! MILLI どこに行けば会えるか、ご存知のくせに。 MANDRYKA (自分の首をつかんで、ネクタイをゆるめる) ご存知のくせにだと?鍵だ!ヴェルコ!探せ! 広間にお嬢様がいないか探すんだ! この広いウィーンで見つけたんだ。 こんなダンス小屋で見つけるのは、雑作もなかろう! (ヴェルコは走り去る) MANDRYKA (後ろから、太い声で呼びかける) ここに来てもらうよう頼むのだ!そのお気持がおありになるのなら!(続いて、エレメルの腕から離れていたミッリに) こんなに甘ったるい口には、さぞ甘い飲み物が必要でしょう! (ミッリにシャンパンのグラスを差し出す。ミッリはヨーデルで答える) JANKEL (小さな手紙をトレイにのせて持ってくる) 閣下へのお言伝ての手紙でございます。 MANDRYKA 鍵が中に入っていそうか? JANKEL はっ?鍵ですと? MANDRYKA (あわてて手紙をつかむが、なおも開けるのをためらう) おお、神様!なぜ、あの顔は、私の心をこんなにも 激しい力でとらえるようになったのでしょう! 恐ろしくてならない・・・ (舞台の脇に行って、封を切って中を読む。怒りに燃えながら文面を二度繰り返し読む) 「本日は、お休みを申し上げます。 お家に帰ります。 明日から私はあなたのもの」 小文字のaだけ!サインもない! 名前がないとは!こんなお人よし、 すぐだまされる男には、そんなものは要らないってのか! (苦い思いのあまり、わざと陽気に) 少女時代に別れを告げにゃならんのだとよ・・・ それには、あんなに細やかに気を使っていたのに、 サインには、気をつかう時間もないってのか! (無理して厚かましいぐらい陽気になり、再び人々の所に戻り、手で合図しながら) さあ、花をばらまけ!シャンパンだ! 左右の方々に注いで回れ。全員テーブルの下にぶっ倒れるまで・・・伯爵だろうが、御者だろうが、御者夫人だろうが、おかまいなしだ!今日は一切合財全部、 この俺の勘定だ! (給仕たちは散らばっていき、シャンペンを注いで回る) きれいなミッリよ、俺が何か歌ってやろうか? (彼女を引き寄せて) 俺も気持ち良くなるってもんだ! (ミッリは、言葉ではなく、やさしいヨーデルの歌声でそれに答える) MANDRYKA (自嘲と怒りの涙にまみれて) 森を歩いていたが、 どの森かも分からない。 少女と出会ったが、 誰の娘か分かったもんじゃない! その足をふんずけたが、 誰の足だかわかったもんじゃない。 大きな声で叫び出したが、 なぜなのかも分からんのだ。 恋とはどういうことか気がついた 男の姿を見るがいい! (ミッリはヨーデルのリフレインを繰り返す。マンドリカは彼女をソファーに座らせる。アデライーデはドミニクから離れて立ちあがる) DIE FIAKER-MILLI 恋とはどういうことか気がついた 男の姿を見るがいい! MANDRYKA あの男にお似合いなのは・・・ ワインを樽ごと飲むことよ。 ワインをしこたま飲むがいいわ。 でもグラスなど必要ない。 重たい樽から飲めばいいわ! もっと賢くなるまで、苦しむがいいわ! (ミッリはリフレインを繰り返す) あの男にお似合いなのは・・・ 女の子をあてがうことよ。 私をあげてよ。 でもベッドなんかあげなくていい。 (怒り狂って) あんな奴は、地べたに寝りゃいいのよ。 もっと賢くなるまで、苦しむがいいわ! (ミッリを手放すと、やにわに立ちあがる。ミッリはリフレインを繰り返す) DIE FIAKER-MILLI もっと賢くなるまで、苦しむがいいわ! MANDRYKA (ますます怒って、独り言で) 今日は家に帰ったのだ。鍵の男のところへ・・・ そして明日からは俺のものだと! ミッリ、花束をくれ! (彼女にキスをする) このウィーンでは、伯爵令嬢の部屋の 鍵の値段はいくらなんだ? ADELAIDE (いきなりマンドリカの前に現れて) マンドリカさん!娘はどこなの? MANDRYKA (ミッリを腕に抱いて立ったままで) 知るものですか!私には教えて下さいませんでしたから。もっとモエ・シャンドンをどうです? さあ!伯爵令嬢の母上にお注ぎするのだ! ADELAIDE (興奮して舞台右手に駆けて行く) あの人はどこ?あの人を呼ぶのよ! (ドミニクはあわてて舞台右手に行き、ヴァルトナーを探しに行く) ADELAIDE (マンドリカの所に戻り) 本当のことを言って!アラベラはどこ? MANDRYKA (粗野に) こちらがお聞きしたいところですよ、伯爵令嬢のお母上! (ヴァルトナーがドミニクと一緒に舞台右手に現れる。その後ろには、ギャンブル仲間の3人の男達) ADELAIDE ああ、テオドール! あなたの妻と娘を守って! WALDNER 何があったんだ?マンドリカ、何という振舞いだ? このわしの妻の前で! MANDRYKA お聴きの通りですよ! 田舎くさい間抜け男から脱皮して、ウィーンの伯爵然と 振舞うための修行中です! ここにおかけなさい。女もいますし、シャンパンもある。 さあどうぞ、ご自由に! WALDNER (前に詰め寄って) わしの娘はどこだ? MANDRYKA 残念ですが何も言うべきことはありません! 伯爵令嬢は、いつも楽しい時に、 どこかに隠れてしまうくせがあるようですな。 WALDNER (怒り狂ってアデライーデに) あの子はどこだ?どこにいるか教えろ! ADELAIDE 家ですわ。 WALDNER 知ってたのか?どういうことだ? ADELAIDE 思いつきよ!急にブルーな気持ちになったのよ! ただの気まぐれ!知ってるでしょ、あの子の性格。 WALDNER 本当に家にいるんだな? ADELAIDE テオドール! あなたの大切な妻と娘のことよ! WALDNER ならいい。わしらも家に行こう。すぐにだ。 お前は部屋をノックして、あの子の具合を教えてくれればいいんだ。そうすれば、全て丸くおさまる。 (怒りながら) あと2つほど、あなたと話したいことがある・・・ ですから、一緒に来ていただけますな。 MANDRYKA それは私としても望むところです。 (一礼し、アデライーデに腕を差し出す) WALDNER (ギャンブル仲間たちに) このつまらん誤解が解けたら、 すぐホテルで、ひと勝負しよう。 MANDRYKA (出口のドアに立ち止まり、後ろに呼び掛ける) お集まりの紳士淑女よ!今日は、私のご招待とさせていただきます! FIAKERMILLI やったあ!ご招待ですって! (客たちはシャンパングラスを高くかかげる。ヴェルコとデューラを先導に、マンドリカとアデライーデは出て行ってしまう。ヴァルトナーとギャンブル仲間たちがその後を追う) (幕が下りる) Sie nimmt seinen Arm und sie gehen rückwärts die Stufen hinauf. Von rechts wird ein Tisch hereingeschoben und für ein kaltes Souper prächtig gedeckt. Rechts wird weiter der Tisch gedeckt. Arabeila, an Dominiks Arm, kommt von rückwärts aus dem Tanzsaal. Sie wenden sich nach links ARABELLA Und jetzt sag ich Adieu, mein lieber Dominik. DOMINIK Adieu? Sie fahren schon nachhaus? ARABELLA ruhig, heiter Das war jetzt unser letzter Tanz für alle Zeit. Kann sein dass wir uns später einmal wiedersehn dann sind wir halt Bekannte aus der Jugendzeit. DOMINIK Arabella! Er fasst sie am Arm ARABELLA macht sich schnell los Nein. Dominik! Sie sind der erste Mann gewesen, Dominik, - von Buben red ich nicht - der mir gesagt hat, dass er mich gern hat, und es hat mich recht gefreut. Aber die Richtige für Sie die war ich nicht, und Sie halt nicht der Richtige für mich. Nicht reden, Dominik. Da kommt auch schon der Elemer. Adieu! Sie nickt Elemer zu. Dominik entfernt sich langsam ELEMER aus dem Tanzsaal kommend, auf Arabella zu So schön wie heut hab ich Sie nie gesehn! Mit Ihnen ist etwas passiert! ARABELLA Ja, Elemer, mit mir ist was passiert! Und darum geb ich Ihnen jetzt die Hand und sag Adieu, ich danke Ihnen, Elemer - es waren viele schöne Augenblicke drunter - ELEMER Es waren, Bella, und es werden sein! ARABELLA Nicht halten meine Hand, grad schnell den Druck von meinen Fingern spüren, und wissen dass wir gute Freunde sind wenn wir uns auch nicht wiedersehn! ELEMER Zornig Sie haben sich verliebt in diesen Fremden, diesen Wallachen oder was er ist! ARABELLA Verliebt - es ist wohl mehr - Elemer spottet ARABELLA sanft Nicht mir verderben diesen letzten Augenblick! Da kommt auch schon der Lamoral und wartet auf seinen letzten Tanz! Lamoral erscheint an der Stiege, aus dem Tanzsaal herauf. Rechts wird mit dem Tischdecken fortgefahren ELEMER dicht bei ihr Werden Sie meine Frau! Wer in der Welt ist, der mich hindern darf! ARABELLA Für mich war halt ein andres Glück bestimmt. Sie lässt ihn stehen und geht auf Lamoral zu. Elemer links ab LAMORAL O Arabella, gibts was Schöneres als Sie auf einem Ball! ARABELLA halb für sich Ja, süss ist die Verliebtheit, süss ist dieses Auf und Ab, aber es gibt was Schöneres tausendmal! und einmal wirst du's auch verstehn, vielleicht - LAMORAL Nicht reden jetzt von Anderm, das weit weg ist - ARABELLA ernst Für dich ists noch weit weg, da hast du recht. LAMORAL Ich ängstig mich. Sie sind so anders, Arabella! Es nimmt Sie mir wer weg! ARABELLA Wegnehmen? geh, du Bub! Aber da hast du deinen ersten und zugleich auch deinen letzten Kuss. Sie beugt sich zu ihm und küsst ihn schnell und leicht auf die Stirn. Sie stehen links, einigermassen gedeckt durch die Draperien LAMORAL strahlend Von wem hab ich den wunderbaren Kuss? ARABELLA sogleich ganz gelöst; sie tritt von ihm weg in die Mitte Von einem Mädel, das heut glücklich ist, so glücklich, dass sie ganz allein sein muss, ganz mit sich selbst allein in ihrem Zimmer, und lang noch liegen ohne Schlaf vor lauter Glück! Mit geändertem Ton Jetzt tanzen wir noch diesen Walzer aus dann fahr ich fort von euch - auf Nimmerwiedersehn! Ab mit ihm in den Tanzsaal. Matteo kommt von rechts, an den Tischdeckenden vorbei. Zdenka, links hervortretend, ängstlich, nicht gesehen zu werden, starrt auf ihn hinüber MATTEO fürr sich Fort mit mir! Fort und ein Ende! Sonst bin ich ein Feigling! ZDENKA O Gott! Seine Miene! wie grässlich entschlossen! Sie winkt ihm, er geht zu ihr hinüber. Mandryka kommt die Stufen von der Estrade herab, geht quer über die Bühne zu dem gedeckten Tisch hinüber, nimmt eine Meldung Welkos entgegen ZDENKA angstvoll Bist du schon wieder so - ? Hats dich schon wieder? MATTEO Rasend verzehrts mich! ZDENKA Sie denkt an dich! nichts andres denkt sie! Matteo lacht bitter ZDENKA man merkt die Lüge Sie hat mir einen Brief für dich gegeben! Hier ist er. Sie greift in die Brusttasche ihres Fracks MATTEO weicht zurück gegen die Mitte Ich nehme ihn nicht! Der bringt das Ende für immer! Ich fühl es! Zdenka folgt dem Zurückweichenden, den Brief in der Hand. Mandryka wird aufmerksam. Jankel mit Leuten, die eine Last von Blumen tragen, von rechts. Zdenka ist Matteo bis in die Mitte der Bühne gefolgt MATTEO Trag ihn zurück! Ich fühl dass es mein Abschied ist! ZDENKA Du musst ihn nehmen, alles wird anders! So fühl ihn doch! MATTEO fasst den Brief Ein Schlüssel? ZDENKA Nimm ihn! nimm ihn nur! MATTEO reisst den Brief auf Kein Brief! nur ein Schlüssel? Was sind das für Spässe? Zdenko, ich frage! ZDENKA blass, einer Ohnmacht nahe Das ist ihr Schlüssel! MATTEO O Ihr Schlüssel? ZDENKA fast tonlos Vom Zimmer. Gib acht. Versteck ihn. MATTEO Das ist der Schlüssel - ? ich bin nicht bei Sinnen! Sind wir auf dem Ball? Bist du der Zdenko? ist sie deine Schwester, die tanzt dort unten? Das ist der Schlüssel - ? ZDENKA Zu ihrem Zimmer. MATTEO Der Schlüssel zu Arabellas Zimmer! Er hält den Schlüssel vor sich MANDRYKA zuckt zusammen Ich hab mich verhört! Jankel will sich ihm nähern. Mandryka winkt ihm ab, tritt den Beiden näher ZDENKA bald rot, bald blass, die Scham überwindend Du sollst nachhaus - sie kommt in einer Viertelstunde. Der Schlüssel sperrt das Zimmer neben ihrem, lautlos kommt sie zu dir - Matteo, denn sie will ja alles tun damit du glücklich wirst noch diese Nacht! MATTEO Schwör mir, dass das wahr ist! Der Schlüssel zu Arabellas Zimmer! ZDENKA Du hast ihn ja! so wahr er sperrt so wahr will die, die ihn dir gibt heut alles tun, damit du glücklich wirst! Ich muss jetzt fort! mich darf man hier nicht sehn! Läuft links weg MATTEO vor sich Geheimnis eines Mädchenherzens, unergründliches! Schnell ab nach links MANDRYKA aus einer Art Starre jäh aufwachend Halt! du irgendeiner oder wer Du bist! Welko! laufen! halten dort den Menschen! Her mit ihm vor mich! den dort mit dem Schlüssel! Dominik mit Adelaide ist von links vorne aufgetreten WELKO unschlüssig, auf wen sein Herr ihn hetzen wollte Welchen, Gospodar? und was für einen? Diesen? Zeigt auf Dominik Dominik und Adelaide nehmen links auf einem Canapé Platz MANDRYKA vor sich Und wenn hier viele Arabella heissen - meine gottverdammten Jägerohren foppen meinen dummen harten Schädel - dass ich als ein Narr dasteh vor einem Fremden? Wird sie denn den Schlüssel schicken von dem Zimmer während selber sie hier tanzt im Ballsaal? Er sieht nach der Uhr Noch ist nicht einmal vorbei die Stunde die ich grad ihr freigegeben habe - also bin ich schon ein Narr und Esel? Zu Welko Alles lassen! Weitermachen dort am Esstisch! Er geht hastig auf und ab Schön ist die Musik, und nichts von Schlüssel, Geigen drin, und nicht verdammte Schlüssel und in paar Minuten wird sie dastehn 'da vor mir, und Blumen werd ich hinstreun dass statt meiner sie den Fuss ihr küssen. Haj! Wie tanzt sie jetzt und nimmt den Abschied in dieser Stunde von der Mädchenzeit! DOMINIK O bezaubernde Frau! Viel schöner als jemals die Tochter! Wie Sie die Melancholie mir zu heilen verstünden – ADELAIDE Dominik! Nicht! Aber später, ich werd’immer allein sein ohne mein Kind MANDRYKA Grimmig hinschauend Warum kommen viele und nicht sie darunter? Warum scheppern gottverdammte Schlüssel da dazwischen! DIE FIAKER-MILLI an Elemers Arm, auf Mandryka zu, andere Paare stellen sich dazu Mein Herr, schon wieder muss ich kommen und bitten geben Sie dem Ball die Königin zurück! MANDRYKA im Zorn, vor sich Was sagt das Frauenzimmer? Ich soll sie zurück ihr geben? Ich hab sie nicht eingesperrt. Ich hab den Schlüssel nicht. Er ist in dem Couvert. Er packt einen Sessel so dass dessen Lehne kracht. Welko bietet Champagner an MANDRYKA nimmt sich zusammen Ich bitte, dass Sie mir die Ehre geben - Sie alle wie Sie sind, bekannt und unbekannt! ELEMER Doch Gräfin Arabella wollen wir nicht in dem schönen Augenblick vermissen! MILLI Sie werden sicher sie zu finden wissen. MANDRYKA greift sich an den Hals, lockert die Cravatte Zu finden wissen? Schlüssel! Welko! Suchen! Die gnädige Fräulein suchen in dem Saal! Hast du gefunden in der grossen Wienerstadt wirst du zu finden wissen in der Tanzhütten dahier! Welko eilt ab MANDRYKA nachrufend, stark - und bitten sie hierher wenn sie die Gnade haben will! Dann zu Milli, die sich von Elemers Arm gelöst hat Ein solcher süsser Schnabel muss auch etwas Süsses trinken! Er serviert ihr ein Glas Champagner. Milli antwortet jodelnd JANKEL bringt ein Briefchen auf einem Tablett Da wäre ein Billet für Euer Gnaden. MANDRYKA Fühl ob ein Schlüssel drin ist? JANKEL Wie? ein Schlüssel? MANDRYKA nimmt hastig das Billet, zögert noch, es zu öffnen Wer, Herr Gott, hat diesem Gesicht so viel Gewalt gegeben über mich! dass ich mich fürchte jetzt - geht bei Seite, reisst das Couvert auf, liest, wiederholt den Inhalt, grimmig Für heute sag ich Ihnen gute Nacht. Ich fahr nachhaus. Von morgen an bin ich die Ihrige. Ein kleines a statt einer Unterschrift! Nicht einmal ihren Namen! Steht auch nicht dafür für einen Gimpel, einen auf den Leim gegangenen! Mit bitterer Lustigkeit Sie muss ja Abschied nehmen von der Mädchenzeit - dafür braucht sie die ganze Zärtlichkeit sie hat jetzt keine Zeit für zärtlichere Unterschrift! Er zwingt sich zu einer frechen Munterkeit, tritt wieder zu den andern zurück, winkt Wegschmeissen jetzt die Blumen! Schampus her! Servieren links und rechts, bis alle liegen unter'm Tisch - die Grafen und Fiaker und Fiakerbräute alle miteinander! Heut geht das Ganze, aber schon das Ganze auf meine Rechnung! Kellner verteilen sich, servieren allen Champagner Soll ich der schönen Milli jetzt vielleicht was singen? Er zieht sie an sich Ich wäre aufgelegt! Fiakermilli antwortet zärtlich, ohne Worte, mit einem Jodler MANDRYKA zwischen Selbstverspottung und zornigen Tränen Gieng durch einen Wald, weiss nicht durch welchen Fand ein Mädchen, weiss nicht, wessen Tochter! Trat ihm auf den Fuss, weiss nicht auf welchen, fieng es an zu schrein, weiss nicht warum doch seht den Wicht, wie der sich denkt die Liebe! Milli wiederholt jodelnd den Refrain, Mandryka zieht sie neben sich auf das Canapee nieder. Adelaide entzieht sich Dominik, steht auf DIE FIAKER-MILLI seht den Wicht, wie der sich denkt die Liebe! MANDRYKA Wohl stünds an, ihm Kanne Wein zu geben, Wein zu geben, Becher nicht zu geben mag der Wicht aus schwerer Kanne trinken! Mag sich plagen bis zu klugern Tagen! Milli jodelt den Refrain Wohl stünds an, mich Mädchen ihm zu geben mich zu geben, doch kein Bett zu geben grimmig mag der Kerl auf blosser Erde schlafen mag sich plagen bis zu klugern Tagen! Er lässt Milli, steht jäh auf. Milli wiederholt den Refrain DIE FIAKER-MILLI mag sich plagen bis zu klugern Tagen! MANDRYKA immer böser, für sich Für heut fahrt sie nachhaus zu ihrem Schlüsselherrn - von morgen an ist sie die meinige! Milli, gib mir ein Bussl! Küsst sie Wie viel kost't der Schlüssel für Comtessenzimmer hier in Wien? ADELAIDE plötzlich vor ihm Herr von Mandryka, wo ist meine Tochter? MANDRYKA stehend, Milli im Arm Weiss nicht! sie hat die Gnade nicht gehabt mir mitzuteilen. Wünschen noch Moët-Chandon? Hier ist! Servieren der Frau Gräfin Mutter! ADELAIDE aufgeregt nach rechts eilend Wo ist mein Mann? man suche meinen Mann! Dominik nach rechts, schnell, Waldner zu suchen ADELAIDE zurück zu Mandryka Lassen Sie sich beschwören! Wo ist Arabella? MANDRYKA frech Das frag ich selber die Frau Gräfin Mutter! Waldner erscheint rechts, mit Dominik, hinter ihm die drei Herren, mit denen er gespielt hat ADELAIDE O Theodor! Beschütze deine Frau und deine Tochter! WALDNER Was geht hier vor? Mandryka, wie benimmst du dich? in Gegenwart von meiner Frau! MANDRYKA Genau wie sichs gehört! Ich streife ab den dummen Kerl aus der Provinz und bin, wie unter wienerischen Grafen sich geziemt! Setz dich zu uns, sind Mädel da, is Schampus da, Teschek! bedien dich! WALDNER dicht vor ihm Wo ist meine Tochter? MANDRYKA Ich kann dir leider keine Auskunft geben! Comtessen scheint es, ziehen manchmal sich zurück in einem animierten Augenblick. WALDNER zu Adelaide, wütend Wo ist das Mädel? wissen will ich wo sie ist! ADELAIDE Zuhaus. WALDNER Du weisst es? was soll das bedeuten? ADELAIDE Ein Einfall! eine plötzliche Melancholie! eine Caprice! Du kennst ihr Naturell. WALDNER Du schwörst, sie ist zuhause? ADELAIDE Theodor! Es handelt sich um dein und meine Tochter! WALDNER Sehr gut. Wir fahren auch nachhause. Augenblicklich. Du klopfst an ihrer Tür und gibst uns Nachricht ob sie ganz wohl ist nur damit wir uns beruhigen. böse Dann spreche ich zwei Worte noch mit dir - darum wirst du die Güte haben, uns begleiten. MANDRYKA Es wird mir eine ganz besondere Ehre sein. Verneigt sich und gibt Adelaide den Arm WALDNER zu seinen Mitspielern Wir spielen augenblicklich weiter im Hotel, sobald das kleine Missverständnis da beseitigt ist. MANDRYKA an der Tür stehen bleibend, zurückrufend Die Herrn und Damen sind einstweilen meine Gäste! FIAKERMILLI Eljen! wir sind Ihre Gäste! Gäste heben die Champagnergläser. Mandryka mit Adelaide ist schon ab, Welko und Djura vor ihnen, Waldner mit den Spielern folgt Vorhang この日本語テキストは、 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス の下でライセンスされています。@wagnerianchan Strauss,Richard/Arabella/III-1
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ピチス・アシェニンカ語 |Arawakan languages| 言語類型 現用言語 使用文字 ラテン文字【Latn?】 type living language writing system Latin alphabet ISO 639-3 【cpu】 言語名別称 alternate names Pichis Ashéninca ピチス・アシェニンカ語 Pichis Campa ピチス・カンパ語 方言名 dialect names 参考文献 references WEB ISO 639-3 Registration Authority - SIL International the LINGUIST List Ethnologue Wikipedia